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【実質0円大学生活のすすめ】第10回:履修しない科目の聴講を希望する場合

前回は「実質0円大学生活」を目指すための履修計画について考えました。「年間で1コマ履修」を推奨したのですが、履修しない他の科目に興味がある方もいるでしょう。今回は、聴講したいけれど履修はしない科目が複数ある場合の注意点について考察します。

1. 講義自体は誰でも聴講することができる

まず前提として、大学・大学院の講義は履修しなくても聴講できます。履修というのは学校側の「教務管理(単位や卒業認定など)」の問題であって、実際に講義を行う先生の「授業管理(出席や成績評価など)」とは直接関係ありません。

第6回で紹介した『ニセ学生マニュアル』は、そのような正式な履修をしないで聴講を希望する人たち、しかも主に学外の人たちのためのガイドブックだったのです。

ところが、新型コロナウィルスの流行以降、学生・教職員以外の「学外者」の大学構内への立ち入りが制限される傾向にあります。学外者の聴講の自由度は『ニセ学生マニュアル』の時代と比べて極端に低下しているのが現状です。

これに対して、「実質0円大学生活」では科目等履修生という「正式な学生」として所属するため、履修の有無に関わらず開講科目は自由に聴講できます。公式には「存在しない学生」なので、聴講しても単位が出ないだけです。「実質0円大学生活」では、単位が認定されない「お得な受講料区分」で履修するので、そもそも単位については考える必要がありませんが

2. 未履修科目では講義関連情報を得る独自の工夫が必要

誰でも聴講できるとはいえ、履修していない科目の講義をきちんと受けるにはコツと注意点があります。

現代の大学・大学院では、履修情報は「学生ポータルサイト」と呼ばれるネットブラウザーでアクセスできる個人ページで管理されます。ログインIDとパスワードでアクセスする「自分用のホームページ」が用意されていて、学校からの通知や履修科目の情報などはそこから収集できるのです。

ポータルサイトからは「履修した科目のページ」へもアクセスできるようになっています。ページはその科目の担当講師によって管理され、主に、次のような情報がやり取りされます。

a.休講情報
b.講師からのお知らせ
c.PDF化された講義の配布資料のダウンロード
d.レポート提出
e.オンライン講義の場合のアクセスURLの通知

履修していない科目については、これらの情報が得られません。そのままでは、休講なのに登校してしまったり、講義のテキストとなる配布資料が手に入らないことになります。

そこで、別ルートから入手する必要があるのです。このルートを構築するためには、科目等履修生15年の経験から筆者が編み出した「聴講のための具体的ノウハウ」がありますが、それは改めて紹介したいと思います。

第10回のまとめ

1. かつては講義自体は学外者でも聴講することができた。現在では新型コロナウィルスの影響もあり、学外者はキャンパスに入ることが難しい場合がある。
2. 未履修科目では休講情報や配布資料が入手できない。そのため、講義関連情報を得る独自の工夫が必要となる。

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