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競争心が強い人のマキャベリアニズム

勝つこと,人よりも優って上に立とうとすることにこだわる人はいますよね。逆に,そういうことにはほとんどこだわらないという人もいます。このような競争心は,コロコロ変わるような不安定な傾向ではなく,ある程度安定した,パーソナリティ(性格)のようなものだとして捉えることもできます。このような安定した競争心のことを「特性競争心」と呼ぶようです。

競争心

すぐに人と競争しようとする人は,成功に強く憧れを持っていて,ライバルに勝つためにあらゆる努力をしようと試みます。ときには,無茶なことをしたり,ズルをしたりするかもしれません。

競争と言えばスポーツはその典型ですね。その中でも,過度な競争心の研究というものがあるようです。過度な競争心は,勝つためにどんな犠牲を払っても構わないという,神経症傾向にも近い欲求からなるとされています。過度な競争心を持つ人は,強い競争への欲求を示し,勝つことで自尊感情を高め,他の人に勝っているという優越感を抱きます。ライバルはみんな敵だとみなし,ときには勝つために不公平な戦略すら用いることもあります。

また,一般的な競争心の研究もあるようです。一般的な競争心は,対人場面では遅滞という欲求を示すのですが,強迫的で常に加藤とするような欲求とまではならないものです。

これらの競争心は,人間関係の中で優位性を主張することにつながりますが,個人にとっては成長を促進する要素にもなりえます。次は勝ち抜こうとする気持ちは,大きな動機づけの一つですよね。

性格との関連

過度に競争を求める傾向は,他者を操作しようとするマキャベリアニズムに関連するのでしょうか。競争心もマキャベリアニズムも,他の人に対する独特なとらえ方に関連しそうです。

では,両者の関連を検討した中国の研究を見ていきましょう(Are competitive people less altruistic and more manipulative? Associations among subtypes of competitiveness, hypothetical altruism, and Machiavellianism)。

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