恋愛のタイプを６つに分けるという話を聞いたことはあるでしょうか。

「ルダス（Ludus）」「プラグマ（Pragma）」「ストルゲ（Storge）」「アガペ（Agape）」「エロス（Eros）」「マニア（Mania）」という６つの類型です。これは，John Alan Leeの『The Colors of Love』という本で示された類型です。

古今東西いろいろな恋愛の話を集めて，６つの類型にまとめたそうです。ただし，それぞれの類型の日本語の読み方は，いくつかあってはっきりとは決まっていないように思いますけれども。

恋愛の６類型について，いつの間にかWikipediaにも記事が掲載されていますね（記事の履歴を見たら2015年からなのでそれほど昔ではありません）。知らない間に記述が充実しているので驚くことがあります。

６類型

恋愛の６類型は，主要型と呼ばれる３つ（Eros, Ludus, Storge）と，副次型と呼ばれる３つ（Pragma, Agape, Mania）に分かれます。

＜主要型＞
◎Eros型…恋愛を最優先，一目惚れ，ロマンチスト。
◎Ludus型…恋愛をゲームのように楽しむ。
◎Storge型…穏やかで友情的な恋愛。
＜副次型＞
◎Pragma型…恋愛は目標達成の手段。恋愛以外に重点。
◎Agape型…相手の利益優先，見返りを求めない。
◎Mania型…激しい感情，独占欲，執着心。

主要型を三角形に並べると，ErosとLudusの間にMania，LudusとStorgeの間にPragma，StorgeとErosの間にAgapeが来るという配置になるそうです。

ただし，研究の中では人々をタイプに類型化するのではなくて，それぞれのタイプの部分をを得点にすることが多いので注意が必要です。複数にまたがった人もいるということですね。極端な話，全部高い人も全部低い人もいる可能性があります。

恋愛タイプと病理的性格

この恋愛のそれぞれのタイプのなかで，いちばんパーソナリティ的に健康ではないのはどれなのか，という研究があるので，それを見てみましょう。この論文です（The mania and ludus love styles are central to pathological personality traits）。