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あなたはどうしてエコ商品を買うのですか?

SDGs(Sustainable Development Goals; 持続可能な開発目標)という言葉をよく聞くようになっています。2015年に国連で定められた,国際社会共通の目標なのだそうです。

SDGsには,17の目標があります。

1. 貧困をなくす
2. 飢餓をゼロ
3. すべての人に健康と福祉
4. 質の高い教育を
5. ジェンダー平等を実現
6. 安全な水とトイレを世界中に
7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8. 働きがいも経済成長も
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
10. 人や国の不平等をなくそう
11. 住み続けられるまちづくりを
12. つくる責任 つかう責任
13. 気候変動に具体的な対策を
14. 海の豊かさを守ろう
15. 陸の豊かさも守ろう
16. 平和と公正をすべての人に
17. パートナーシップで目標を達成しよう

それぞれの目標の下に,さらに複数の具体的なターゲットが定められています。子どもの学校でも,課題が出たり,調べ学習があったり,SDGsについて取り上げられているようです。どこまで深めて議論しているのかについてはよくわからないのですが……。

何か商品を買う時にも,少しでも地球や環境にやさしい商品を選ぶ,というのもSDGsにつながる活動ですよね。でも,そういう商品を選ぶ人というのは,本当に地球のことを大切に思って選んでいるのでしょうか。

人々がエコ商品を選ぶ理由

どうして人々がエコ商品を選ぶのか,ちょっと意地悪な観点からこの問題を取り上げた研究があります。この論文(Going Green to Be Seen: Status, Reputation, and Conspicuous Conservation)です。

ロサンゼルスのセレブたちは,妙にエコ商品を選んだりするような印象がありませんか?エコバッグとか,車もハイブリッドにしたり。とはいえ,日本人からすると「全体の生活を考えるとそんなのまだまだ全然エコじゃない!」と思ってしまう気持ちになるかもしれませんが。

エコ商品とそうではない商品

実験1は,次のような内容で行われました。

実験には,ふたつの商品を用意します。そのふたつの商品は,ほぼ同じ内容で,片方が「エコ商品」,もう片方は「非エコ商品」です。たとえば,ホンダの自動車の同じ車種で,片方はV6エンジン搭載の最上級仕様車,もう片方はハイブリッドエンジンで特別な仕様は全くなし,という2つの商品です。またほかには,いろいろな成分がふんだんに使われた高性能な家庭用洗剤と,あまり性能は良くないのですが微生物によって分解されて無害になる洗剤です。また,最上位の高機能食器洗い乾燥機と,それほど性能は良くないのですが水と洗剤を使う量を最小限に抑えることができる食器洗い乾燥機です。

皆さんなら,どちらを選ぶでしょうか。

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