ここの記事で何度も登場してきますが，ダーク・トライアドは，マキャベリアニズム，ナルシシズム，サイコパシーという3つのダークなパーソナリティ特性のまとまりとしてよく研究されています。共感性が低かったり，感情的に冷淡だったり，他の人を操作するといった特徴をもつパーソナリティ特性たちです。

ただ，日本ではまだまだ，あまり研究が行われていない印象があるのですけどね……（こういった研究が好まれないという文化的要因はあるのでしょうか）。

人間関係の解消

「別れたい」と思ったときに，どのような行動に出るでしょうか。恋愛関係でも，友人関係でも，仲間関係でも同じです。次第に離れていくでしょうか，それとも面と向かって「分かれた方がいい」と切り出すでしょうか。

また，恋愛関係であれば行うことも，友人関係だと同じようには行わない，ということもありそうですね。

ダーク・トライアドは恋愛関係のパターンにも関連することが，これまでの研究で数多く検討されています。では，破局するときはどうなのでしょうか。どのような戦略を取るのでしょう。また，恋愛関係と友人関係とでは，ダーク・トライアドの関連の仕方は異なるのでしょうか。このあたりのことについて検討した研究があります。

では，こちらの論文を見てみましょう（Dark Triad traits and relationship dissolution）。