パキスタンにおけるダークな性格とパニック買い
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの中で,パニック買いが問題になったことがありました。日本でも,マスクが買い占められたり,トイレットペーパーも品薄になっていました。人びとの多くが疑心暗鬼になると,一気に品物が少なくなって,ますます人びとが買おうとしていきます。
パニック買いと性格
コロナ禍で,世界中で同じような現象が発生していたこともあり,パニック買いに関連するパーソナリティ特性についても世界中で研究が行われています。
日本でも当時,買い占めの研究を行いました。それは論文になっています。
そこでは,神経症傾向と開放性の高さ,そして強欲傾向が買い占めを促進するという結果が得られています。
強欲が関連するということは,ダークなパーソナリティもパニック買いのような買い占め行動に関連することが予想されます。今回は,ちょっと変わった国で行われた,ダーク・トライアドとパニック買いの関連を検討した研究を見てみましょう。こちらの論文です(Dark triad traits and panic buying)。
この研究は,パキスタンで行われたものです。パキスタンでも,コロナ禍でのパニック買いは生じていたのでしょうか。
方法
さて,パンジャーブ地方は,インドからパキスタンに広がる地域で,インダス文明が生まれたところでもあります。
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