さて、アトピーである。
まいったなあ、という感じである。
３５年間アトピー生活を続けて、毎日、いや毎分思っている。
なんで「ピー」なんてつけたんだろうか？その語感の情けなさ。
いや、そうじゃない。でも大事なことなのだ、名前は。
「アトゲン」でも「アトモス」でも良かった。
深刻度が違う、「アトラフォーマス症候群」ならきっと多くの人が今以上に同情的になり、患者の自己紹介もしやすくなる。
とにかく「ピー」がいやだ。「柿ピー」じゃないんだから。

さて、患者の皆様こんにちは。わたしも患者です。３５年のベテランです。
治療遍歴を言うとー
幼少期に食事療法、クロレラ、漢方、気功
16歳から薄場皮膚科で軟膏療法＋ステロイド
社会人になってから、紆余曲折あり今はシクロスポリン、時々ステロイド
という生活を送っています。
35年間ですから野球選手なら引退、サッカー選手ならコーチ、水泳選手なら近所のおばちゃんを集めて水中体操を教えるころだと思うのですが、アトピー患者の３５年は積み上げても何にもならない。

漫然と生きてきました。ああ恥ずかしい。病気といえども３５年から続けてきたわけですから、本来であれば専門家、みんなから一目置かれるジェネラリストになっていてもいいわけですが、全然そんな雰囲気がない。もうZENZEN。

３５過ぎると体が変わってきます。今まで効いていた治療が効かなくなってきたようです。なので「勉強」することにしました。

勉強、ああ勉強なんかしたくない。しかし、アトピーを勉強しなければ、これから先、生きていけない。なので、勉強することにしました。勉強して実験してなんとかあと２０年くらい生き残ろうと思っています。その実験記録をつぶさに発表してイグノーベル賞でもとって、みんなからほめてほめてほめまくられたいです。