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【社会保険料】子ども・子育て拠出金とは何なのか

こんにちは。あとつぎじぬおです。

最近、話題沸騰の社会保険料。

ただでさえ、現役世代の負担がもう30%を超えた状況で、支援金という名目でさらに社会保険料を"増税"すると言うのだから、反発されて当然かと思う。

だけど、残念ながらまだまだ上がるよーーーーーん(笑)

15年後にはさらに2.5%増えている予定!

日本は後期高齢者のための国!バンザイ!

我々現役世代は高齢者を支えさせていただけて幸せだね!
人生最高!

財務省『2024年度予算編成における課題』P.12/129

今日はそんな社会保険料についてのお話。

最近、会社の納める保険料の明細を見ていたら、見慣れない項目があった。
それは「子ども・子育て拠出金」

ん?初めて聞いた名前だ。

どうやら僕は社会保険料の内訳を理解できていなかったようなので、調べてこの記事にまとめてみることにした。


子ども・子育て拠出金とは

まず、会社が毎月受け取る保険料通知書には具体的な金額が記載されている。

「健康保険料」「厚生年金保険料」に並べて記載があるのが「子ども・子育て拠出金」だ。

下の画像は、保険料通知書の例だが、確かに真ん中少し左にあるのが分かると思う。

社会保険労務士 岩切事務所ホームページより https://x.gd/uO5Mh

誰が納めているのか

この子ども・子育て拠出金は、全額企業が納めるものだ。

健康保険料や厚生年金保険料は労使折半で納める決まりになっているので、この子ども・子育て拠出金だけ資金の拠出元が異なるのがややこしい。

僕はポストの通り、社会保険料全額の半分が会社負担だと思っていたため、預り金と法定福利費のバランスが合わないことと格闘していた。

しかし、子ども・子育て拠出金は企業のみの負担なので、数字が合わなくて当然だったということだ。

子ども・子育て拠出金は全額企業が納めるので、従業員からすれば、自発的に調べない限り知ることがない。

自身の給与明細をいくら眺めても、この名目の費用は出てこないのだ。

しかし、当然企業からすれば、人を雇うことにより増加する経費なのであるから、従業員が自分で納めているも同然の費用だ。
(=企業からすれば子ども・子育て拠出金に出さなくていいのであれば、給与に転嫁できるため)

にもかかわらず、従業員から隠れて徴収するシステムになっていることに現行制度の歪さを感じる。

厚労省の目線に立つと、全うに進めようとすれば反対にあうことが分かりきってるから、ステルスで進めるためにちょうどよいシステムを採用したのではないかと邪推してしまうね。

当たり前のように増税中

ではどれくらい納めているのかというと、現在大体の給料合計額(※)に対して、0.36%を徴収されている。
(※)計算根拠となる数字は、実際の給与ではなく、それに最も近い標準報酬月額となるため

仮に、企業が月に合計1千万円の給料を出しているとすると、月々36,000円(年間432,000円)の負担をしているということになる。

「企業からしたらその支出額は大したことないやん」と思うかもしれないが、一人当たり月の給料30万円とすると、上記例は従業員30人程度。
つまり規模としては中小企業だ。

中小企業にとって、年間50万円弱の経費が毎年勝手に発生しているというのは、決して小さな費用ではない。

そして、この税率は、2012年にこの制度が始まって以来、徐々に上がっている。
財務省の資料を見るに、最初は0.15%であったのが現在倍以上の0.36%になっている。

財務省『2024年度予算編成における課題』P.7/129

今の日本の政治を見るに、この税率が上がることはあっても、下がることはこの先20年ないだろう。

現代の日本で働くということは、気づくか気づかざるかに関わらず、このような隠れた上納金を納めさせられるということなのだ。

そして、事業者側になると被雇用者と異なり、より全体像が見えるようになるので、隠れていたものが見えてくるのだ。
もし見たくないとしてもね。(もう見たくねえよおおおおおおお)

「子ども・子育て支援金」との関係


さて、そこで2026年度から開始が決定している「子ども・子育て支援金」についてだ。
これはさらに労使折半で新規に社会保険料に上乗せされるとのことである。

あのさあ、、、

この支援金がこれだけニュースになって、増税だっていう声が上がる中で、既に制度として成立している子ども・子育て拠出金の振り返りや再設計の動きが聞こえてこないのはなぜ?

本来は、支援金はこれから追加される制度なわけだから、既にある拠出金という徴収制度の資金の使い道が適切なのか、それで本当に足りないのか、ってことをきちんと向き合うべきではないの?

Aでは足りないので、Bを追加します。がものごとの順序ではないのか。

その理屈を説明しようにも、国民のほとんどはAの存在自体知らないのではないのか。
「子ども・子育て拠出金」で検索しても近年のニュースほとんど出てこなかったぞ。
少なくとも、僕は知らなかったよ。

自分の学習が足りないんだって言うのかもしれないけど、ほとんどの国民は自分で各省庁の資料読み込んだりしないでしょ。

国は、伝えるべきことはメディアを通してきちんと情報を流すべきじゃないのか。

今の国の政治の進め方は、「誠」っていう文字から限りなく離れたやり方で行われているように感じている。

これからの日本で生きていくには、自分の身は自分で守らなければなりませんな。

まだまだ僕も勉強が足りないみたいです。そう思うと、やる気出てくるね。

今回はいつもの地主ネタとは違うトピックで書いてみました。

読んでくれてありがとうございました。

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