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「研修に参加させられた人」は「目的」を持たないから学ばない

Acknowledgment : Inspired by 林浩之, thanks.

 企業研修の主催者側にとっての悩みの相談を受けることがあるのだが、、、多いのは(ほとんどは)、研修中の態度や議論の盛り上がり、発表内容や終わったあとのアンケートを見ても「勉強になりました、さっそく現場で活かします」とあるので、研修の効果に強い手応えを感じても、実際に通常業務へ戻るとなんら行動が変わっていないのを目の当たりにすることだ。

 もちろん受講者側にしても、くそ忙しい最中に、事前になんの説明も聞かされないまま、研修に集められ、なんの研修なのかわからないまま、講義が始まって、まぁなんだか非日常で、気晴らしやガス抜きにはちょうどいいや、と1日が終わり、現場に戻れば、研修で留守にした分だけの仕事が山積みなっていて(上司も部下もフォローしてくれない)、研修前よりも忙しくなってしまう、これも現実だ。

 そりゃぁ、中にはハラスメント教育やコンプライアンス教育といった全員が受けるべき必須項目もあるだろう。ただ問題となる多くは「初めて部下を持つマネージャーの心得」だったり、「コーチングの基礎」だったり、「ロジカルシンキング」だったりと、個人でお金を払って学べば大枚が飛んでいくような内容を会社のお金で学ばせてもらえるのだから、主催者側が「少しくらい感謝して仕事に活かして欲しい」と嘆くのも、まぁわからないわけじゃない(自業自得)。

 しかし、扱っているのは、マシンやシステムのように、スイッチを入れてプログラムを起動したからといってその通りには動かない「人間」なのだ。なんの目的も持たない人間に、何かノウハウを学ばせたところで、そのノウハウの使い道となる「目的」を本人が持っていなければ、そのノウハウを使うはずがない。それは、料理をするつもりがまったくない人に豪華なキッチンや調理器具一式から調味料までのすべてを買い与えたところで、一向に料理をしないのと同じことだ、だって目的がないのだから。

 じゃ、どうすればいいのだろうか?私なら、コンプライアンス教育とかでない限りは、同期入社全員に同じトレーニングを提供することなんて馬鹿な投資はしない。本人に学ぶ理由と目的がある人だけに、その目的を満たせるコースを提供する。代わりに学びを仕事に活かすことをコミットしてもらう。つまり、それを果たせたら、また次の学びのチャンスを与える、仕事で活かせるまでは、次の学びのチャンスはない。自ら学びたいモチベーションを持つ人だけにチャンスを与えるのだ。勘違いしないで欲しいのは、これが正解というわけじゃない、解決方法なんてゴマンとある。あとは自分で考えて欲しい。

「研修に参加させられた人」は「目的」を持たないから学ばない

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