バーニングマンその3@トスカーナ

その2はこちら

ほぼ半年前のことなのでもう何も覚えていないが、しかし後半のことを書いていないのが気持ち悪かったので、短くまとめておく。

三日目

朝起きるとまだ双子は寝ている。シャワーも何もないキャンプなので、基本的にお風呂に入れないのだが、髪の毛が短いので、石鹸と水で頭を洗いに行く。水の出も悪いので完全に洗えないが、それでも少しさっぱりする。

ここはさすがイタリア。午前から色々ワークショップの予定が書いてあったから、ほぼ午後からスタートし始める。匂いのワークショップとかセックスの話とか、タンゴを踊るとか、色々あった気がするが、私は瞑想のワークショップに参加して、なんか変な気分になって終わる(インストラクターの人の言葉がなんとなくいまいち心に響かなかった)。

夕方ぐらいになると火を起こし始めて、みんな料理の準備。私たちは持ってきた粗末なものを食べる。イタリア人のグループがいっぱい料理を作っているので、それを分けてもらったりする。

キャンプファイヤーを囲んでいると、多分私より少し年下のGがきてくれる。彼女はドイツ出身で、四人姉妹。これから一番近い姉と、それぞれのイタリア人のボーイフレンドとともにヨーロッパ?かどこか放浪の旅に出るらしい。キャラバン一つ、行き先は決めていないとのこと。お母さんとお父さんは、二人の行動に怒り、頭がおかしくなったと言う。彼女はただ人生でやりたいこと、大切なことを探すためにもっと時間が欲しいだけだと言う。

私も海外に出て相当シャイだとは思うが(日本人の中では全然シャイではないけど)、彼女は私以上に静かな子であった。一人でぼーっとしていたり、楽器を引いていたり、妖精のようだった。長いボリュームのあるくせ毛が魅力的な彼女、いつか会うかもしれないし、もう一生会わないのかもしれないと思いながらゆっくり話す。

Tがキャンプファイヤーの近くで、火を回す。Spinning fireと言っているが、日本語だとなんと訳すのかいまだに思いつかない。棒に油を塗って火をつけて回しているから、火を回すで間違ってないとは思うのだが。

昨日夜更かしすぎたので今日は早めに寝る。双子はまだアメリカにいるお母さんと電話していたり、誰かとお話ししていた。

四日目

今日は帰る日。なので、朝から続々と人々が去っていく。残った人たちで出来るだけ片付けをしていく。テントを回収したり、トイレを壊したり、簡易水飲み場の水タンクを回収したり、などなど色々。途中帰る人とたくさん長いハグをする。

片付けがある程度終わって午後、ある程してからイタリア人のカップルに乗せてもらってフィレンツェの方へ帰る。来た時に降りた駅が見当たらないので、違う駅で降ろしてもらう。二人は降りる場所があまりにも田舎すぎるのでフィレンツェまで送ろうかと言ってくれたが、彼らの行き先と方向が違うので、申し訳なくそこで降ろしてもらう。

今日はフィレンツェに帰り、双子とともに一泊する。Tと私はすぐに大学に帰らなければならなかったので、翌朝ピサに移動し、そこからブダペストへと飛ぶ予定。Wはこれから自転車の旅をして、クロアチアなどを通りながらブタペストに後々追いつくとのこと(三週間後とか)。

夜は、フィレンツェ地元の人に教えてもらったピザ屋さんでクラフトビールとハンバーガー、ピザ、パスタなど食べる(食べ過ぎ)。その後ジェラートを買い、食べながらフィレンツェの川沿いを歩く。うっとりするような街並み。

五日目

朝早く起きて移動する。チェックアウト前に双子がまたお金のことで喧嘩する。よくもこんな他人(私のこと)の前で喧嘩できるなと思うが、英語での喧嘩をみるのもなかなかないので、密やかに楽しむ。まあ姉妹喧嘩はどこも同じような感じだ。

フィレンツェから電車に乗り確か一時間ぐらいでピサに着く。ピサで時間があったので何か飲んだり食べたりしたかったが、日曜日だったので何もかもがしまっていて断念。

ピサの空港で時間を潰そうとするが、空港内にあるものの値段が普通の二倍どころではなく、ぼったくりが激しいなと驚く。ピサの空港は小さく、全く整備されていないので人でごった返しており疲れる。

夕方にブダペストに着き、家に帰る。しばらく英語ばかりを聞き、話し続けたので頭が疲れていた。身体の方は言わずもがな。進級試験の疲れも全くとれていないので、次の週は休養することにする。

バーニングマン自体の経験は新しいことが多すぎて、自分の中でプロセスしていくのにかなり時間がかかりそうだ。夜は、一緒に帰ってきたTとイタリアの食材を食べて、色々話す。そして二人ともゆっくり日常に帰る(Tはすぐ修論の提出があったのでゆっくりしている暇はなかったようだが)。


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