十月十三日・十四日@ブダペスト

十月十三日

今日は日曜日だが論文が終わってないので、朝のヨガのクラスに行った後、大学に向かう。大学に行くともうすぐ博論を提出する先輩がいた、もう毎週来ているようだ(そんな私も毎週来ている)。

昔はあまり深く考えなかったが、土日に学部にくるのはよくない。卒業論文のための実験をしている時や論文執筆をしている時、またフルタイムの正社員で働いている時など、休みの日にも特にすることがない(逆に仕事の方ではやることが山積みである)ということで、土日に学校なり職場に行く習慣が根付いて久しいが、この行動をどうにか変えないと本気に思ってきた。

物理的にも精神的に休みを取らないというのは、これはかなり深刻な悩みである種病気な気もしてきた。これは勤勉ということとは全く違って、SNS中毒と一緒で、非生産的な「癖」なのである。頭のスイッチを意識的にオフにして全く別の事柄に時間を割けないようであれば、いつまで経ってもだらだら働いてずっと倦怠感が続く。

最近はそれでも、少しずつ切り替えを実践できるようになってきた。土日のどっちかはどんだけ切羽詰まってても思い切ってパソコンを開かないようにしている。あとはヨガは大きくて、ヨガの時間を第一優先するようにすると、身も心も落ち着いて物事に取り組めるようになった。前までは、時間のない時にはヨガなどやってる暇もない、料理の時間もないから外食で済ますというような生活を送っていたが、結局ストレスでパソコンに向かいながらSNSをしたり動画を見漁ってしまうのである。時間を測ってないが、どう考えてもヨガをして料理をしている時間より長く費やしていただろう。やるべきことから一旦手を止めて作業から離れる勇気を持つのはなかなか難しい。

何事もバランスで、例えばヨガばっかりして逃避するようではいけないが、やるべきことがあるためにやりたいこと(または本当の意味で私に必要なこと)を押しのけて全ての時間を研究(の一側面)に奪われては私の人生がただ消費されていくだけである。最近は本気で仕事の量を時間で解決するのではなくて、質で改善したいと思うようになってきた。

というわけでほどほどに論文を書くが結局進まずSNSをしてしまったりした。夕方、ピアノの練習をする。夜は割子そばと白米を食べる。

十月十四日

今日は朝早く起きてスピニングのクラスに行く。明日でジムのマンスリーパスが切れるのだが、半月ほどは自分で運動してみて、来月から違うジムに変えようかと思う。今行ってるジムは総合的なジムで、ランニングマシンから筋トレ用の器具まで色々ある上、グループレッスンも多種多様なのだが、自分は結局スピニングとヨガ系にしか行かないので、もっとヨガに力を入れたところに行きたくなってきた。今のジムは色んなプログラムがある一方で、必ずしも私の都合のいいときにヨガのクラスがあるわけではないのと、引っ越ししてから遠くなってしまったのが難点である。

大学から近いところでちょっと筋トレ系のヨガをしているところを見つけたので、来月から行ってみて合いそうだったら通いたい。定期的にジムに行き始めて六ヶ月経ったが、ようやく運動しないと気持ち悪いような体になってきた(が、気分が落ち込んでいるとすぐ運動しなくなるのでまだ外的な要因が必要である)。

一ヶ月ぶりぐらいに髪の毛を切りに行く。そこまで切ってもらうつもりじゃなかったが、気づいたら相当切られていて伸ばした髪の毛とオサラバである(顎ぐらいといった解釈が私と美容師さんでだいぶ違うようだ)。美容師さんは私をおかしな髪型にしてくるがそれが似合うと思ってくれてるのだろうか。和製アメリという感じである。

明日のミーティングまでに論文の下書きを完成させたいが全然進まない。今更ながら多重比較がわからなくなってきてまた調べるが、やっぱりまとまった文献が出てこない(各分析方法の論文ばっかり)。結局統計を開発する側でなく、使用側である(つまり統計の数学的な理由まで全て把握していない)私はどのように意思決定をしたらいいのか悩みどころである。慣習に習うというのもあるが、それで重大な間違えを犯すのが怖い。

結局全然終わらなくて、ストレスでSNSをしてしまう。とはいえ作業しながら投稿する感じで、昔ほど入り浸って全く作業をせずに張り付いてた頃とは違うが、やっぱり何かの逃避でSNSを使うのはよくないと改めて実感した。なるべくSNSに逃げないように、ストレスを貯めないのが大切である。

自分の人生が今ここにあり、逆にここにしかないのだという至極当たり前のことがわかり始めてから、ただやみくもにSNSを開きっぱなしにして、そこに希望を見いだすことはしなくなった。最近思ったが、生産的な生活はとことん非生産的なところまで落ちるからこそ実感できるし実践できるのではないかという気がする。

というのは過去の自分の非生産的な一年をなんとか意味のあるものにしようとした歪んだ解釈であるが、とにかく前を向こうとしているだけでよしとしたい。

夜はハンガリー語の授業。こんなことをしてる場合じゃないと思いながら行ったが、それはそれでいい息抜きになった。私がどうでもいいスラングばっかり知ってるので、授業後先生が「ハンガリーに長く住んでるの?」と聞いてきて、三年目だと答えると、日本人しては発音がとても上手と褒めてもらえた。ハンガリー語でも日本人訛りはきついらしい。

時間もないが今の家は別にメトロを使ってもそんなに早く着かないので歩いて帰る。最近は自己啓発系のポッドキャストばっかり聞いている。昔はそういうの嫌だったのにな。違うところは日本のポッドキャストをやめてただひたすら英語のポッドキャストを聴き始めたこと。自己啓発系は英語の方が聴きやすい。

家に帰ってリラックス系のヨガをする。身体が緊張してる時はこれがよい。