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覆したい敗北感と、ラジオの魔力みたいなもの。

明けましておめでとうございます。

相変わらず、紅白歌合戦が終わった直後の「ごーん」感によって引き起こされる現実に戻された感じには慣れず、とはいえ年を越すにあたりCDJPも、CDTVも、ジャニーズもなんかしっくり来てなくて、結局さだまさしが登場するまで同じチャンネルが流れている年越しでした。
なんだか今年もいい一年になりそうだ。

以前noteにも書いたように、2018年はすごく密度の濃い一年だった。
ツイートを元に振り返ったものの、つぶやいていなかった出来事も多々。
ぬま大学(気仙沼市の担い手育成支援事業にコーディネーターとして参加させていただいた)とか、毎週のラジオとか、本当に充実していた。
それ故に、スケジュールも凄いことになっていた
ありがたいことである。


年末の仙台PITで、Date fm主催の「RADIO GIGA」というライブイベントを観て来た。

CHAI/ズーカラデル/崎山蒼志/Creepy Nuts/曽我部恵一/Chara/竹原ピストル/向井太一/King Gnu/LUCKY TAPES(出演順)

なんともラジオ局らしい、カオスなラインナップ
同じライブハウスのステージでこの振れ幅である。
Charaからの竹原ピストルあたりは、クラスのマドンナと2人きりで話をしていた時に学校で一番怖い柔道部の顧問が教室に入って来た感すらあった。

それにしても年末にとてもいいイベントに行けたなぁ、と思っている。

King Gnu、LUCKY TAPES、Creepy Nuts、向井太一、この辺は同い年(同級生or同年生まれ)。
しかもまぁ、ライブがめちゃくちゃ良かった。
どんくらい良かったかと言うと、ちょっと死にたくなったくらいである。
同い年だからこそ意識するところがあって、高校生の頃はすでに億稼いでる石川遼選手に圧倒的敗北感を感じていたし、10代で前田敦子ちゃんは国民的センターだった。敵うはずがない。
それと同じような敗北感を、彼らのライブを観て感じたのだ。俺はいったい今まで何をしてきたのだ。

そして、このイベントがラジオ局主催であるということ。
ネットコンテンツの発達で、リスナーは10年前と比べたら確実に減っている。
そりゃ好きなタイミングに好きな曲をいくらでも聞ける時代に、わざわざずっとラジオを流しておく必要はない。
そうなると必然的に、ラジオ局の広告収入は減少する。
(特に若者の)母数が減っているメディアに、企業が広告を打たないのは当然のこと。
つまりここ数年は、全国的にラジオ局の経営は芳しくないのだ。

だからこそ、僕はこのイベントに希望をみた。
ラジオ局だからこそできるラインナップ、そしてイベント中に実施されたアーティストをゲストに迎えた番組公開収録。
今月中旬にオンエアされるらしいこの日のライブの様子をまとめた番組は、きっとこのライブを知らなかった人の耳にも届くだろう。
良い音楽は連鎖して人を幸せにし(時には奮い立たせ)、ラジオ局はもう一度、音楽に特化したメディアとしてのプライドを取り戻す。それがまた循環していく。

まだまだラジオにしかできないことはたくさんある。
ちょっとクサいけど「ラジオの持つ力」みたいなものは確実にあって、それはどれだけネットコンテンツが発達して多様化していっても、それらが越えることのできない魔力みたいなもんだと思ってる。

僕だって地方の小さな局とはいえ、これでもラジオの制作に関わっている人間だ。
ラジオが持ってる魔力みたいなもんを僕は実直に信じてるし、覆したい敗北感があるからこそ毎週の生放送に臨めている。
この時代だからこそ、まだまだ可能性は広がるはずだ。

そんなことを思う元旦、これからラヂオ気仙沼で5時間の新春特番をやってきます。
最高の仕事始めをありがとう。

皆様にとっても、幸多き一年になりますように。

では、また。

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