ビジネススクールで哲学?

いつの間にか前回から1か月以上経ってる・・・・、授業も始まって英語でディスカッションに入るとか、授業の英語を理解するとか色々な難しい状況に入りました。しかし、17年前は一ミリも3か月間わからず、学校に行くのが鬱で仕方なかったころよりは授業も聞けてるし、少しは発言できてるからスタートは良いのか・・・?とりあえず、昨日印象に残ったことがあったので少し備忘録的に記そうかと思い、Noteを久しぶりに立ち上げました。


1.The Universal Peace Conference

今週の金曜日(現地)にThe Universal Peace Conferenceという教育が世界平和に果たす役割についてという講義とパネルディスカッションに参加してきました。Druckerの著書の中で、"Functioning Society"という本があり、その本の機能する社会という概念から離れてしまうのが平和で、昨今のウクライナ情勢の視点、コミュニティの視点、日本からの視点など様々な観点からレクチャーが展開され、質疑応答するというものでした。興味深かったのは、当校のKuristine先生のビジネススクールでの学びと、心理学的観点(瞑想もやった!)もをどうコネクトしてセルフマネジメントをするかの講義と、絵本による子供の教育について語っていただいた東洋大学の先生の講義、そしてSDGから見る世界平和について講義をしていただいた、山本ミッシェールさんの講義でした。細かく書くとなかなかに濃くなりそうなので割愛。

2.日本語7割、英語3割の懇親会と急なリクエスト

アメリカの大好きなところって、こういうイベントごとには必ず懇親会あるんですよ。ご飯も食べられるし、まあ本当にお財布に優しいし、自分からコミュニケーションを取りに行けばいろいろつながれるしと最高ですよね。
今回は日本の方が6名ほどいらしており、久しぶりに日本語でかなりコミュニケーションをとって楽しんだり、会社の報告用に写真撮ったりとまあ楽しかったわけですよ。5時半から8時過ぎまで話してたかな・・・・
で、「TGIF!」とか内心思いながら、帰ろうとしたときに日本人の方で、大学教授の方から「Drucker Philosophyの教授にお会いしたいんですが・・・・」と突然のリクエストがありました。Drucker Philosophyというのは、この学校の初めての学期にほぼ全員が履修するDruckerの本を読みながら、現代の企業のケースを考察するという授業です。まあ、毎回英語で30ページぐらいのDruckerの本を読みながら、企業のケースを読むのは日本人にはつらいんです。インターナショナルの友達も今期はとらないよ、きついんだもんっていってます。
突然のリクエストだったから、副学部長に教授のBernieは週にどのくらいくるの?とか聞いたり、TAやってる子に連絡取れないか?とか聞いたりしてたら、「もしあれでしたら、卒業生で今回引率されている方に頼みますので・・・」とおっしゃってたので、その方にかくかくしかじかで・・・・と伝えたら、「ぜひつないであげてください!」と言われ、とりあえず、メールしようかと。
幸い教授のBernieはレスポンスがメールでも早い先生なので、帰ってメールをしたところ、「明日の授業前なら空いてるよ」と30分ぐらいでレスポンスくれた・・・・ありがとうBernie! とりあえず土曜の朝早くに起きて行きましょうということになりました。

3.授業の背景に関する話

とりあえず、8:10に教授の方をピックして8:30にBernieと待ち合わせ。授業の前にこうして時間をくれるのは本当に優しいというか熱心というか・・・・。25分ほどお時間をいただき、BernieからDrucker Philosophyの授業に対する考えや想いを聞いていました。以下は本当にちゃんと聞けているか怪しいので、話半分ぐらいでお願いします。興味深かったのは、ビジネススクールで学ぶ哲学の考え方でした。Philosophyというのはビジネススクールで学ぶことの上位概念で、抽象的だけどとても重要だと。社会心理学も企業の内部をとらえるうえで大切にされているが、心理学もいろいろな学派があるし、組織においてその全体像をとらえるのにはとても難しいと。もちろん会社の経営者として、MarketingやFinance、Strategyなどと言ったスキルを磨くのはとても大事だけど、Managementをほかの学校では基礎となる根底の概念を教えているところはここ以外にあまりないのでは?マイケルポーター先生もマネジメントについては触れているが、あくまでもEconomicsの概念であると。他校ではManagementは「組織の価値を創造、最大化すること」という定義で終わることもある。この学校はDruckerの考え方を学ぶということで、経営の根幹である考え方や組織をどうよくするかを考える機会となる。私もMarketing専門だが、こうしてDruckerの哲学を10年ほど教えている、本校でなければ、そういったこともなく私は一人のMarketingの教授だろう。生徒に分かりやすいようにケースも取り入れたりしながら、現代の企業で起こっていることとの間でDruckerが言っていることがどうつながっているかを教えるのが大切だと考えている。最初は本当に大変だった、何をDruckerが意図して言っているのかが本当にわからなかった。私は直接教えを受けたこともないからね。でも、こうして彼のPhilosophyを教えることは、非常に大切ととらえている。
教授の質問が終わったのち、Bernieには私からも4で紹介することについて話したり、非常に難しいながらも考え方の軸を作る機会をいただいていることにお礼をしたところ、「君は良い生徒だ、授業の考え方を解釈して意見を発言しているし、クラスにおいてもそれが表れている」と言われて、非常にうれしくなりました。

4.ふと思い出したこと

この話を聞いていて、僕の尊敬する島田慎二Bリーグチェアマンの本通称「オフィゴミちゃん」であった、「魂のある経営理念を掲げること」をふと思い出しました。僕はこの本を読んでいて、経営理念を掲げることの大切さや、その前に「自分の確固たる考え方の軸を築く」ことが大切だなと考えていました。今はもちろん企業に属している一員なので、「どのような役割を組織の中で自分が果たすか」、「それは会社の方針と一致しているのか」ということを考えることがあります。また、今この学校で学んでいる中で、こうして哲学の授業を最初に受けているのですが、上に書いた組織の一員としての考え方のほかに「自分自身がマネジメントする際の考え方の根底」、「偏りが多い自分の考え方の再確認と修正する」時間をいただいている気がします。ずっと働いている中で、言葉にするのは難しいのですが、「悪い癖」が身についていることを最近振返ってよく実感します。その根底にはいろいろなファクター(上司による言行不一致、自分の感情を制御できない、仕事ではなくコネで評価される人がいるなど)があるのですが、そんな中で自分が明らかに揺らいでいて、ブレが生じているなと思うことが多いです。この学校でよかったなと思うのは、Druckerの考え方に触れて、まずは自分からではありますが、「考え方の軸」を確立するいい機会であるなと考えています。
もう一つ、”世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営におけるアートとサイエンス”という妹から借りてる本が、哲学やアートによる「美意識」の醸成を論じています。世界的に成功している企業も、アートとサイエンス、クラフトのバランスがあることを紹介されていますが、この中でMBAがいわゆるサイエンスやスキル的な部分しか教えていないいう批判説があることを紹介されていました。先週、学校のイベントで生徒会室に入ったときにアートに関するクラブに入らないかと誘われました。この本を読んでいたので迷わずメルアドなどを書いたのですが、美術の成績が悪かった僕にどんな変化が起きるかちょっと楽しみです。

5.結論

またとりとめもなくだらだら書きましたが、結論としては経営側に立つことを期待されている(?)この留学生活の中で、自分が今までに出会ったことの一つ一つが繋がり始めていることを実感しているし、その中でこの学校でよかったなと思っています。こういった一つ一つの気づいたことをどう組み合わせたり繋げるかは自分次第なので交流を深め自分の考えの根底を踏まえて交流を深める、機会をとらえることをもう一度よく考えます。
ちなみに日本人の教授の方にもとても良い時間でしたとのことだったので、良かったなと思います。その方にも色々聞かれたので4番で話したことを改めて話しました。こうして土曜の朝からいろいろ考えていたのですが、そのあとは遠くまで車で行ったり、夜はまたパーティーに参加して楽しみました笑

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