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《親ペン雑記 #1》今求められる『高齢者リテラシー』~ITリテラシーより高いプライオリティが~

 最近、ふと立ち寄ったコンビニで考えさせられる現場を目撃した。
 昼のピークとあってかレジ前に長い行列ができているのだが、そこはプロの販売員さんだ、サクサクと流れて着実に順番が近付いてくる。……と、突然流れが滞ったことに気付いた。手にしたスマホから視線を上げると、セルフレジに四苦八苦するおばあちゃんに店員さんが一生懸命使い方を説明していた……

 『ITリテラシー』という言葉があるが、セルフレジを使いこなす事なども、さしずめその初歩的な一つに違いない。が、高齢者にとって、その壁はかなり高いこともあるだろう。果敢にチャレンジして一つ一つ習得していく高齢者もいる一方で、できればセルフレジなどないアナログな店で買い物したいという本音もあると思う。

 このような現象は、例えば、ネットを通して様々な情報を提供し、また、ネットを通して様々な手続きが出来るようになっても、そもそも該当のホームページに辿り着けない、その存在すら知らないといったことにつながっている。身近なところでは、水や米など重たいものを家まで運んでもらいたい高齢者が、つまり最もネットスーパーを必要としている人がネットスーパーを使えない、といったような事例だ……

 第4次産業革命のIT化が私達の身近な日常生活の様々な場面に浸透してくる中、誰もがその恩恵を受け、その効果が最大化するためには、もちろん『ITリテラシー』も必要だが、それ以上のプライオリティをもっているのは、高齢者のことをよく理解し、適切に対応していく姿勢、『高齢者リテラシー』だと考える。
 やろうと思えば様々なメソッドが浮かんでくるのではないか?
 例えば、操作方法など知らなくても、日常的な会話で事足りる音声UI(ユーザーインターフェース)……
 例えば、音声UIとAIコンシェルジュの組み合わせ……
 例えば、音声で指示できて、また、アドバイスもしてくれるスマートTV……
 ……そして、もちろん、これらすべてに忘れてはならないのは、セキュアに使いこなせること……

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