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営業で大切にしてきたこと

営業経験、なんだかんだいって9年目。一応少しは実績を作ってきたつもりです。今回は営業で大切にすること、やってはいけないことなどをつらつらと書いてみました。

「営業活動がうまくいかない」「もっと売上を上げたい」とお考えの人はぜひ参考にしてみてください。主に信頼関係を構築するためのノウハウを記載しています。


わたしの営業経歴

  • 税理士の斡旋営業(テレアポと電話カンクロ) ベンチャー
    ※カンクロ:完全クロージング。会わずに電話のみで接触〜契約。

  • 大手求人広告本社にて新規営業 超大手
    →基本チーム内では成績首位。グループTOP賞なども獲得。

  • 大手コンサルファーム/ SIer向け人財営業 ベンチャー
    →コンサルやプロジェクトマネージャーなどの上流人財に特化。
       個人売上は1,400万円前後/月(年商6.5億円企業)。

と、大手・中小企業の両方で少し実績を作ってきました。
ちなみに大手と中小企業では営業の感覚がけっこう違います
先にその説明から。

大手・中小企業の営業感覚の違い

会社の看板と個人のパワーバランス

営業をするうえでお客様に与える影響力の比率、といえばわかるでしょうか。わたしの感覚なので、違うと思われる方にはすみません。大手・中小企業に分けて説明します。

  • 大手企業
    企業の看板7〜8割:個人の力1〜2割。
    企業の看板の力が強い。よって最初から信頼感があるので、アポ取りや商談が進めやすい。また営業に対して「⚪︎⚪︎(会社名)さん」とお客様から呼ばれることがよくある。

  • 中小企業
    企業の看板3〜4割:個人の力7〜8割(規模により変動)。
    看板の力が強くない場合があり、個人の力が試される。「企業」ではなく「あなた」が問われ、個人名で呼ばれることも多い。

大手は看板の力もうまく使って数字作ろう。中小は個人パワーを爆発させよう、といった感じです。チームワークはどちらも大事。

裁量権(自由度)

企業にもよりますが、大企業より中小企業の方が個人に裁量権がある場合が多いです(売値調整など)。ただ裁量権がある反面、契約書チェックなどの事務作業が多くなる場合があります。

営業でやったほうがいいこと

営業の基本は信頼関係づくり。信頼関係をつくるうえで、やった方がいいことをここでは紹介します。

基本即レス

即レスをすることで、お客様との信頼関係構築が圧倒的に早くなります。
返信が早いということは、その人のことを大切にしている証拠。それが伝わるのです。また返信を待つという、お客様側の時間ロスを軽減することにもつながります。

どう返信してよいかわからない場合は、「確認しました。後ほど連絡します。」といった内容を丁寧に返信するだけでも効果があります。即レスするだけで、「こいつ、違うな」と思われるので、ぜひ試してみてください。

自分の機嫌を取り続ける

「どういうこと?」と思う人が多いと思います。笑
ただ自分の機嫌を取り続けると、信頼関係構築や作業スピードが格段に上がりますよ。信頼関係と作業スピードに分けて理由を説明します。

  • 信頼関係について
    営業は自発的に動くことで、出来事がたくさん起こりますよね。そのぶん、メンタルの浮き沈みも多くなります。まれに鋼鉄のメンタルを持っている人もいますが……笑

    メンタルの浮き沈みが多い状態でお客様と会話すると、大丈夫か?と思われて、不信感を持たれてしまいます。逆に常に快活に接していれば、信頼関係は自然に構築されていく

    よって、どんな場面でも快活な自分でいられるように、反省はするが自分に対しては常に肯定的でいる、というスタンスでいましょう。

  • 作業スピードについて
    メンタルが沈んでいると、あらゆるマイナスな言葉が頭の中を行き交います。これにより手も頭も動かなくなってしまいます。

    逆にいつも自分に対して肯定的で機嫌を取っていれば、格段に作業スピードは上がります。自分の機嫌を取り続ける。これだけで数字につながります。営業職に限らず、社会を生き抜くすべかと。鍛えましょう^ ^

商談時は聞くが8割

「営業は聞く姿勢が大切」とよく言われますよね。そのとおりで話を聞くことで、信頼関係を構築しつつ潜在ニーズを見つけることができます。潜在ニーズを見つけることで、的確な提案が可能です。

よくある悪い例は、表面的な浅いニーズだけ聞いて浅い提案になってしまうパターン。そうなるとお客様は納得しないし、競合との価格勝負に陥りやすいです。

お客様は常に「本音が言える営業か(本物か)?」を見定めています。お客様の本音や潜在ニーズが聞けるくらいに信頼関係を作りつつ、いつも聞く姿勢で接しましょう。信頼関係の作り方は、今回コンテンツで全般的に解説しています。

また、話を聞く際はリアクションを心がけてください。リアクションは「聞いていますよ」ということを伝える相手に対しての愛情。ベタですが、わかりやすい頷きと笑顔で接しましょう。メラビアンの法則で考えても、リアクションは有効的です。
※メラビアンの法則:コミュニケーションにおいて、視覚55%・聴覚38%・言語7%、の情報の比率で相手に影響を与える

ただし例外もあります。以下の3点を兼ね揃えている人は、話すことが過多でもある程度は通用しますよ。
・常に情報収集しており、知識量が多い
・役職についているなど、権威性がある
・声に圧があり度量を感じさせる。笑

ティーチではなく気づいていただく

ティーチではなく気づいていただくことでより深い提案ができます。気づいていただくには的確なインタビューと、最善の判断をしていただくための情報提供が必要です。
丸め込むのではなく、インタビュアーになった気持ちでまずはいろいろと聞いてきましょう。

そのうち営業の方で、お客様にとってはこのサービスがよい、という判断ができるようになってきます。お客様側にもそれがよいと気づいていただく努力が大切です。

ただしお客様のニーズを勝手に推測して提案するのはナンセンス。上記との違いは、お客様のことをしっかり理解しているかどうか。少しわかりづらいですが、お客様は「お客様の理由で購入する」のです。よってお客様ご自身が気づいて決断いただけるように努力しましょう。

もし営業が丸め込むような提案をしている場合は、契約手続き中または購入後にハレーションが起きます。お客様が後で違和感や不信感を感じてしまうのです。

まだお客様のニーズが見えない場合は、浅い提案をする前に本音や潜在ニーズを引き出せる関係になること優先してください。

定期接触(気に掛ける)

定期接触は営業のキモです。単純接触効果、という言葉を知っている人は多いのではないでしょうか。会った回数だけ好意を抱くという法則です。

まだ信頼関係が浅くて会えなかったり、お客様が遠方にいたりする場合は、定期的に電話するだけでも効果があります。「あなたのことを大切にしていますよ気にしていますよ」ということが伝わればOKです。

信頼関係がなければ本音は話してもらえません。後述の「こんなお客様とお付き合いしたい」で詳しく解説しますが、信頼関係づくりに時間がかかるお客様ほど、より良いサービスを購入していただける可能性があります。

営業でやってはいけないこと

時間に遅れる

当たり前のことなので割愛しますが、時間は厳守です。遅れた分だけお客様のイライラを積もらせ、信頼関係が失墜してしまいます。遅れる場合は数分前でも構わないので、「○分遅れます」と電話などで連絡しましょう。

「しかし〜」などの逆説で返答してしまう

お客様から予期しない反論などがあると「しかし」「ただ」「ですが」など、つい逆説で返したくなりますよね。しかし(使いました。笑)、お客様は批判されたと思って心を閉ざしてしまう場合があります。

ではどうすれば良いかというと、まずは一旦受け止めましょう。「そうですよね」と一度受け止めたうえで、別の方面から見るとこういう考え方がありますよ、といった内容を丁寧に伝えてください。

反論があるということは、サービスに興味を持っている証拠です。興味がなければ反論はしません。チャンスだと思って丁寧にお客様の認識をほぐしていきましょう。

他メンバーに威張る・強要する(成果が出始めたら要注意)

成果が出てくると、数字を上げていないメンバーをみて「なんでちゃんとやらないんだろう?」と思う場合があるかもしれません。ただ、これは傲慢と偏見です(わたしは過去やってしまい大失敗しました)。

他のメンバーを数字ではなく、一個人として接する努力をしましょう。個人のペースもありますし、強みを活かせて(気づいて)いないのかもしれません。

「自分がやったとおりにやればうまくいくのに、なんでやらないの?」と思った場合は、自分だけにしかできないやり方の可能性があります。良いところを見つけて伝える努力をしましょう。

バックオフィスを大切にしない

バックオフィスでは良い話・悪い話ともに、あっという間に広がります。悪い印象を持たれると、社内のコミュニケーションがうまくいかなくなり営業活動が非常にやりづらくなります。

というより、誰に対しても大切にすることは当たり前。どのような人に対しても、愛情を持って接しましょう^ ^

ちなみにレベルの高い(あえてこの言葉を使います)お客様ほど、一貫性のある営業かを見抜きます。

顧客・同僚の悪口を言う

悪口が蔓延している組織は成績が下降もしくは停滞します。心理的安定性があるからこそ、前向きで自発的な営業活動ができるのです。

周りに悪口を言っているメンバーがいたら離れるか、ひどい場合は信頼のおける上司に報告しましょう。会社の風土自体が悪い場合は転職も手です^ ^

個人の力だけを発揮するよりもチームワークを活用するほうが、個人・全体ともに数字が伸びることを知っておきましょう。

営業活動前の準備

身だしなみを整えるなどの基本的なこと以外にも、数字につながるおすすめの準備があります。それは、サービスを自慢できるようになるくらいまで調べ上げることです。

3つの自信について

営業自身がサービスに自信を持っていることで、商談時にその思いが伝わります。思いは論理的なメリットよりもお客様の心に伝わる場合があります。お客様は、営業が自信を持っているかどうかを機敏に感じ取りますよ。

逆にサービスへの自信がなければほぼ売れない、または最初は売れても停滞します。お客様が真に喜ぶサービスでない場合は、営業自身が違和感を感じて心が入らなくなってしまうのですね。

サービス以外に、以下の自信を持つことも大切です。

  • 自分への自信

  • 会社への自信

自分への自信はたくさん動いてお客様の役に立っていれば、勝手についてきます。「どの営業よりも私を選んだほうが絶対良い」と傲慢ではない状態で自分で思えるくらいになったら最高です。これまでたくさんのお客様に誠心誠意尽くしてきた証拠ですので。

逆に不義理な営業をしていると自分への自信は減っていきます。自分の心が一番わかっていますし騙せません。

会社の自信があると、商談時のいざというときに心の後ろ盾となります。「あなたとサービスは良いけれど、会社は大丈夫なの?」とお客様に聞かれた場合に即答できるよう、ヒストリーや風土などを調べておきましょう。

ちなみに、売上上位の営業ほどサービス・自分・会社に自信を持っている人が多いですよ。

こんなお客様とお付き合いしたい

一見とっつきにくいお客様。そんなお客様と出会うと、私は心が躍ります。なぜかというと、以下2つの条件下である可能性があるからです。

  • 競合が少ない

  • 最善のサービスを選ぶ目を持っている(売上単価が上がりやすい)

それぞれ解説していきましょう。
競合が少ないのは、とっつきにくくアイスブレイクに時間を要するからです。かつほぼ確実に営業をふるい落としています。よって一度入り込むと、長期的な支援が可能です。

選ぶ目を持っている点については、思慮深い人ほど最初はとっつきにくい傾向にあります。このようなお客様は、自社にとって本当にメリットのあるサービスを選ぶ努力を普段からしています。

よって価格には妥協せずにサービスの本質や費用対効果を見抜いてくるので、期待以上の提案ができれば高単価になりやすいです(もちろんお客様のメリットが大前提)。

とっつきにくいお客様と出会ったら「チャンス」と思い、良い提案ができるようにチャレンジしてみましょう。

お客様の購入決断ポイントについて

お客様によって購入を決断するときに、重視するポイントは異なります。かなり感覚ですが、大別してみました。

  1. 営業の人柄

  2. サービスの良さ

  3. サービスの費用対効果(安さ)

実際はすべて鑑みて購入されますが、偏りはあります。お客様が重視するポイントが商談時に見えてきたら、さりげなく重視ポイントにプラスとなるアピールを増やしてみましょう。

現場を重ねると会って早い段階で気付けるようになってきます。

まとめ

ここまで、営業で大切にしてきたことや営業活動前の準備などを紹介しました。

お客様は心を開かないと本音を言ってくれません。よってすぐに売り込むよりも信頼関係を作ることを優先しましょう。

最後に嫌がることを書いてしまいますが、結局は経験値(現場数)がものをいいます。誠実で愛のある現場数を誰よりもこなすことがおすすめです。現場数が多い = 受注チャンスUP + 経験値UP

真っ当な現場数が多ければ、数ヵ月・数年後には他の営業とは大差がついていることを保証します。笑 現場数をこなすためにも、仕事を楽しくする自分なりの工夫をしてくださいね。
(私の場合は、お客様が喜んでいる姿を見ることを励みにしていました)

以上です。
ご高覧いただきありがとうございました^^

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