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体を「正しく」動かせていますか?続き

こんばんは。

上の記事の続きです。

今回はコーチング寄りの書き方になっていますが、プレイヤーにも是非読んでほしい記事です。

レッシュ理論「安定」

万人共通の動作のポイントとして、
「確実性」「安全性」から成る「安定」が不可欠である
という記事を書きました。

それに対してこの記事では、
「個体により違ってよい動作」
について話します。

  

生まれたての幼児の動作

まず、赤ちゃんの動作を想像してみてください。
動き始めたばかりの、言葉もしゃべれない幼児。

彼らは、「お母さんのもとに行く」「興味のあるものにさわる」などの単純な目的をもって行動します。

そして、その目的を達成するためには何の拘束も受けません。

厳しいコーチが「右足と同時に左手を前に出して、重心は低く保って…」などと口を出すことはありませんね?

それでも、不思議と個体それぞれで動きが違うのです。

肘の動かし方、腰の使い方、股関節、肩関節…。
彼らは、自分の体を動かしやすいようにこれらを動かします。


個体を脅かす命令

バレーボールのコーチング現場では、全体指導でしばしばこんな指導を見かけます。

 

「踏み込み足は踵からついて」
「レシーブの手の組み方は、こう」
「構えの姿勢は、膝を曲げて、腰を落として」
「スパイクのスイングのときには、左手は脇にしまって」

  

乱暴な言い方をしますが、これらの指示

すべてどうでもいいです。

踏み込み時に踵をつかないのが合うプレイヤーもいます。
レシーブの時に手を組まないプレイヤーもいます。
重心を低くすることで、かえって動きが悪くなるプレイヤーもいます。
スイング時に逆手を背中側に開放するプレイヤーもいます。

  

動作の本質をとらえていれば身体の動きはある程度許容されるべきであり、
全体で画一的な指導をした場合、かえって選手の身体に合わない方法を押し付けることになってしまうことも多いんです。

まとめ

一人一人に身体のタイプが存在するので、「正しい」動かし方というのは人の数だけあると考えるのが自然です。


こういった研究が進められ、界隈ではコーチの経験のみに頼った指導は危険とさえ言われています。


現代のプレイヤーのためにコーチングを提供する側として、
目の前のプレイヤーにはどういう動作が最適なのか
個に応じて柔軟に指導する力が求められています。

再見。

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