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倫敦:London15 テムズ川両岸

 先程まで歩いていたロンドン塔側の風景を対岸から見ると歩いて感じていた建築物の規模よりも更に大きく、ロンドン塔の正式名称「女王(国王)陛下の宮殿にして…」の『宮殿』の意味がよく理解できる。美術館で作品を前に近くで観る、少し下がって距離を作って観る、それに似て近景と遠景を含めて建物を捉えたよう。

 この川面間際の風景は日本との気候の差を見せつけられる。
 台風に毎年通過され水害を被るアジアではなく、このテムズ川は穏やかなのだろう。
 ロンドン塔から河口へ下る地区を対岸から見ている写真が上の一枚。こちら側(ロンドン塔対岸)開発地区は建築物フォルムが個性的だが、両岸とも新しい建築物はもうオブジェのように生まれ存在している。

 まるで映画セットのように唐突にこの空間に突き立つ The Shard 。対岸のどの位置からも視界に収められる。開発地域側だからこそ許されるのか。
 「街並み」という概念はそこにはないが、隅田のスカイツリーよろしく、単独でも集客能力生む場合は最終的には街の風景になるのだろう。

 位置を変えただけで表情が変わる The Shard 。演劇の一人芝居と共演者と作り上げる差のようにも映る。

 再訪の機会が許されるなら、青空で川面が明るいテムズ川、霧や雪が舞うテムズ川両岸の景色を見たい。今回予定しながら変更で行けなかった The Shad シャングリラでアフタヌーンティーも楽しめるとうれしい。

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