最近のヤクルトの試合は

東京ヤクルトスワローズの2021年シーズンは、主力メンバーのコロナ陽性による離脱から始まった。
仕方のないことだ。しかし、調子が上がってきたところでの、ベテランと呼ばれる30代の長期離脱は、痛かった。
新聞も、エンジンがかかってきたところでの「痛手」と報じた。

しかし、ヤクルトにはその穴を埋める選手がたくさんいた。普段なかなかレギュラーを掴みきれない20代の選手たちが、躍動したのだ。

鬼の居ぬ間になんとやら。

ここで存在感を出して、アピールしたい。チームを勝利に導いて、ヒーローインタビューのお立ち台に立ちたい!
そうして日々戦う若い選手たちに、神宮も盛り上がった。

青木宣親、川端慎吾が帰ってきたヤクルト。入国できなかった助っ人、ドミンゴ・サンタナとホセ・オスナが合流した。
レギュラー争いは永遠に熾烈ながら、それでも耐え抜き、グラウンドに立ち続ける選手たちに、私は最近泣かされている。

今日は、古賀優大。7回の牽制は、タイムリーヒットを許した中日・高橋周平をアウトにし、後続を断った。ここで失点を最小限に抑えられたのは大きかった。
続く8回の三振ゲッツー。根尾昂の空振り三振から、高松渡の盗塁を阻止した。

今日の先発は、金久保優斗。22歳と21歳の若い二人が、いつもバッテリーを組む。
攻守に存在感を示している正捕手・中村悠平を控えに回しても、高津臣吾はこの二人で戦わせている。

金久保は、ピッチャー強襲の打球を上半身に受け急遽降板してしまったが、古賀は最後までマスクを被り、リードを取り続けた。そして今日、勝った。

最近のヤクルトの試合は、見ていてつい涙が出る。

なんとしてでも試合に出たい。試合に出続けるために、チームを勝たせる働きをする。
そうやってヒリヒリとした若者の焦燥に触れるたび、その感動に目頭が熱くなるのだ。

R3.5.14 fri.
D 1-4 S
バンテリンドームナゴヤ

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