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はじめてのさいばん

「出版社勤めの男性」(※以下出版社さんと呼びます)と、夫の裁判を傍聴する日がやってきました。

お昼から始まる裁判なので前泊をする事にし、仕事を終わらせてその足で空港に行き出版社さんと搭乗手続きを終わらせて1時間弱のフライト。
離陸し、東京の夜景が遠のいて、雲が切れ切れになってだんだん真っ暗な空に変わっていく景色を見て、怖くなって泣きました。
半分は夫に会うのが怖くて泣きました。

手紙のやり取りによると、夫は坊主にしたみたいです。

私に坊主にいい思い出が無いので夫を直視できるかとても心配でした。

シャブ中だった元カレもある日突然坊主にした事がありました。
順調に働いていた会社を突然辞めて何を思ったか雀荘で働き始めてしまった元カレ。
雀荘店員で生きていくのは難しく、家賃が払えなくなり雀荘の寮に入り自転車操業で過ごす中、先輩と揉めて「示しをつけろ」と坊主を強要された結果30代前半だった元カレは高校球児の様な坊主頭になってしまいました。
坊主に耐性が無かった私はしばらく顔を見て元カレとセックスができませんでした。

その時の元カレと留置所に入れられて坊主になってしまった夫を重ねてしまうのです。

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