【クイーン伝説】1/3地獄へ道づれ〜マイケル・ジャクソンも太鼓判&ジョジョ荒木先生も推し?バイツァ・ダスト!【和訳】ジョンの力作
この曲(地獄へ道づれ)はリクエストいただきました。
とてもうれしいです。
フレディ存命中のクイーンのシングルで、ボラプ(ボヘミアン・ラプソディ)を抜いて一番売れたと言われます。
この曲にはたくさんエピソードがあります。
概要
地獄へ道づれ
Another One Bites The Dust
作詞者クレジット:ジョン・ディーコン
収録アルバム:ザ・ゲーム(1980)、グレーテスト・ヒッツ(2曲目/17)
シングルカットあり
長くなったので、3部構成でお送りします。
予定では、
1、エピソードとサビ分析
2、詩の3番分の分析
3、まとめやおまけ
です。よろしくお願いします。
エピソード
1、代表曲ボラプ(ボヘミアン・ラプソディ)のシングルB面は、ロジャーのI'm In Love With My Carで、詩の原案はフレディなものの、みんなで苦労して作ったボラプ(初のイギリス国内一位、他の国でも影響)で、二人だけが莫大な利益(印税)を得ているのが不満だったとは、ブライアンの後述。特にギターソロはかなり貢献してるし、バックコーラスもロジャーと何度も歌わされた(特にこの初期ロジャーは彼原案の作詞におけるいわゆるヒット作は出していない)。5年後、この曲でディーキー・メイのペアは復讐が果たせたと個人的に思います。B面(イギリス版)はディーキーの好きな、ブライアン作のドラゴン・アタック。
同じアルバムの先行シングル、フレディ作の「愛という名の欲望」は、初めて悲願のアメリカ一位を取りましたが、この最後のシングルはそれを上回ってしまった。アルバム自体も初めてアメリカ一位になり、世界を制した。
2、この曲はシングルカットの予定はなかったようが、フレディやライブ・演奏のファンだった若きマイケル・ジャクソンに演奏を聴かせると、この曲をシングルにすべきと主張。その通り、大ヒットした。ロジャーはこの曲はクイーンらしくないと批判。しかしその後、この新路線の次作アルバムから、アメリカおよび国内、日本などのクイーン人気は落ち、ライブエイド(85年)の復活まで人気は低迷した。南米は別。
3、アメリカでこの曲がラジオで流れた時、ブラック・パワーの人々が、同じ人種のバンドだと思い、かなりヒットした。ジャンルとしては異例のファンクとか、ディスコとか、ダンスミュージックとか、ソウルとか言われていた。ダンス系はロジャーの嫌いなジャンルで、ブライアンも元はブルーズ・ロックよりなので、二人は不満だったらしい。
4、フレディはこの曲に懸けていたらしく、血を吐くまで歌っていたというのはブライアンの後述。血が出たのは怒りのデスオントゥレッグズ以来だ。ディーキーはフレディはブラックに生まれ変わったという。ザ・ゲームの途中から、フレディは分厚い口ひげの新スタイルになる。いちいち、レコーディング時期がアルバムに明記されている。このアルバムの途中(1980)から、フレディは昔の永遠青年フレディを殺し、新しい姿へ変貌した。一部の女性ファンは怒ったが、短髪ヒゲは南米では人気のスタイルだったそうだ。声の出し方も明らかに違い、伊達男風から、ヒゲマッチョおじさん(よく聞くと変にセクシーな時もある)の声になった。
和訳
Another One Bites The Dust
Written by John Deacon
(直訳+手直し)
スティーブは慎重に通り(ストリート)を歩きます
(帽子の)つばを深々と引き下げた(ロウ)状態で
(周りに)音はなく、彼の足(フィート)音のみです
(彼を狙う)機関銃の準備(ゴゥ)ができています
準備はできたか?ねえ、あなたはその準備ができていますか?
恐怖と興奮でソワソワ(スィート)しているのか?
戸口の外にでれば弾丸が炸裂し、ビートの音へと化す(ドラムの連射)
[コーラス]
また一人倒れる
また一人倒れる
そしてもう一人消え、もう一人消え、
また一人倒れる
ねえ、私はあなたも奪ってやる
また一人死んでいく
【2節】 あなたは私がどうやってやっていけると思いますか あなたなしで、あなたがいなくなったとき (ゴーン)
あなたは私が持っていたすべてのものを私から奪い
そして私を蹴って追い出して、ひとりにした(オゥン)
あなたは幸せですか、あなたは満足していますか? どれくらいその暑さ(ヒート)に耐えられますか?
戸口の外に出ると弾丸が裂ける ビートの音へと
[コーラス]
また一人倒れる
また一人倒れる
そしてもう一人消え、もう一人消え、
また一人倒れる
ねえ、私もあなたを奪ってやる
また一人死んでいく
[橋] おい ああ、くらえ ほこりをかむ、ねえ また一人死んでいく もう1人ほこりをかみます もう一人ほこりをかみます、 もう1人ほこりをかみます、hey-eh-eh ああ
【3節】 あなたが一人の人間(男)を傷つけることができる方法がたくさんあります
そして彼を地面(グラウンド)にダウンさせられる方法が
あなたは彼を打ち負かす(ビート・ィン)ことができます、
あなたは彼をだます(チート・ィン)ことができます、
あなたは彼をひどく扱う(トリート・ィン)ことができます そして、彼がダウンしたときに彼を置き去り(リーブ・ィン)にできます、
ええ しかし、私は準備ができています、はい私はあなたへの準備ができています
私は自分の両足(フィート)で立っています
戸口の外では弾丸が炸裂 ビートの音を繰り返す(ドラムの連射)
そう
[コーラス]
また一人倒れる
また一人倒れる
そしてもう一人消え、もう一人消え、
また一人倒れる
ねえ、私もあなたを奪ってやる
また一人死んでいく
【エンディング】 撃ち抜け そう 大丈夫
和訳分析・タイトルについて
タイトルの
Another one bites the dust
とは、「また他の一人が埃を噛む」という意味に他なりません。
ホコリを噛むとは、諸説ありますが、聖書の言葉らしいです。
倒れる、×ぬ、などの意味のようです。
genius(ジーニアス)という歌詞サイトによれば、ディーコンさんの話では、この曲は、
1929年2/14の禁酒法時代のアメリカのマフィアの抗争「聖バレンタイン・デーの虐殺(悲劇)」をモチーフにしたとのこと。
アル・カポネが関わったとされる有名な事件。
カポネの組員が、他の組員に復讐しようとして、カポネに許可を取った。
警察を装って、敵の組員達を並ばせ、マシンガンで蜂の巣に。一般人含め、7人があっという間に始末された。
コーラス(サビ)に入る前のドラムの連打(5、6発?)は、マシンガンを表していそう。
サビのAnother one bites the dustのあとには手拍子(パン、bang)が。これも銃の音か。
サビ
サビは、
バイツァ・ダスト4回とゴーン2回でアナザー・ワン(他の人)が一人ずつやられ、
「お前もやってやる」と合わせ、7回。
上記の歴史とあっているとのこと。
因みにAnotherとoneとdustの母音は全てA(明るい「あ」)で、母音が一致。
an(d) another ~ gone が続くところは、
アナナザーワンゴーン・ナナナザワンゴーン
ナナザワン・バイツァ・ダスト(イェ〜)
となり、呪文のような聞き応え(母音アばっかり)。
ナの他、頭文字もg(ジー)が多かったり、
リズム感たっぷり。
Gはゴーンの他、
ゴナ・ゲッチュー・トゥー
も。
チュー・トゥーもウーで一致。
しかしなぜ、禁酒法時代のアメリカ?
カポネや詳しい韻(ライム)の話はまた後で。
プレ・コーラス(サビ前)について
サンプルは一番のところですが、この太字の部分が繰り返しのプリ・コーラス(サビ前)です。
ここの歌い終わりでドラムが数発連打され、サビにつながります。
3行目と4行目の間に音が抜けたように聞こえます。rip とto the sound of the beatの間です。
ピー音のように、言っちゃいけない言葉がありそうな。
FやSから始まる4字とか。
4行目も、なんかサノバビッ×に聞こえます。
この言っちゃいけない単語は実際、前回のアルバム、ジャズのフレディ作詞のレッミー・エンターテイン・ユーでも現れます。
「もしあなたがNYシーンを掘り下げたいなら、我々がク×ッタレな(素晴らしいという意味)時間をお約束します」というところです。
こういうところも受けたのかもしれない。吹き出しちゃうようなところ。
単語もビートやサウンドが入り、リズム&ソウルな感じ。
1行目のアーユーレディーのところも、
2番ではアーユーハッピー、
3番はアィム レディー、
と韻が揃う(イーと伸ばす)。
しかも、レデーやハペーのような発音。
サビのダストも、ダストゥではなく、ダスタと聞こえる。
Ripリップもリパーと聞こえたり、
こういう歌い方がブラックっぽいのか。ちょっと平坦な感じ。
ここまでを1回目としたい。
次回
次回はいよいよサビ以外の全ての部分の軽い分析の予定。
軽く済むことを祈ります。
ここまでお読みいただき、毎度ありがとうございます。
次回もお楽しみに!
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