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44歳でビジネススクールに入るという選択(262/365)

人生は選択の連続です。選択のくせに注目することで人生は大きく変えられる、「選択の科学」の中でシーナ・アイエンガーはそう語ります。

また、「計画的偶発性」と呼ばれるキャリア理論でクランボルツは、将来の選択肢を増やすために、偶然の出会いの可能性が高まるような行動をすることを勧めています。

https://www.lifeworks.co.jp/cdlabo/column/entry002107.html

さらに、最新の起業理論である「エフェクチュエーション」の提唱者であるサラスバシーは、まず手持ちの手段から初めて、偶然の機会を紡いでいくことこそが、起業成功のコツだと説いています。

https://youtu.be/rmmapwe2pPE

さて、これらの学びを通して、また人生の経験からも、

将来の可能性を高めるためにも、計算づくではない、果敢な選択と行動がとても大事だと感じています。

私の人生に大きな影響を与えた第1の選択は、44歳でビジネススクールに入学したことです。

私は当時企業の研究者でしたが、研究成果の事業化で悩んでおり、社内のいろいろなビジネス研修に顔を出していました。そんなとき、ある講師の大学教授が、

「あなたは、理系はある程度極めたからこれからはビジネスのことをもっと学ぶとよい」

と言ってくださいました。私は、

「それなら、例えば中小企業診断士の資格試験を受けるのはどうでしょう?」

と答えましたが、それをさえぎるように、

「それも悪くないが、ビジネススクールに行って学ぶことを勧める。幸い私の大学のコースは、シニア向けのコースを用意している。紹介状を書こう。」

と言うのです。私はすでに工学の学位を持っていましたし、いまさら大学でMBAの勉強をするなど考えたこともありませんでした。しかし、尊敬する先生の忠告ですから、素直に聞くこととし、早速願書を取り寄せました。

その後はいろいろあったのですが、結局1年後に、晴れて企業派遣の立場でビジネススクールに入学することができました。

そこでは目から鱗の連続で、すでに20年近く現場経験を積んでいたこともあって、

「ああ、あれはそういうことだったのか」

とか

「うちの中期計画はいけてないよなー」

とか、学問の体系化によって、どんどん見通しがよくなりました。会社では学んだことをひとつひとつ実践して、施策の提案、実行を行いましたが、なかなか大きなうねりにはつなげられず、結局4年後に総合商社に転職することになりました。

いまでも、

44歳でビジネススクールに入学する

という選択が、今日の自分の仕事につながっているなと強く感じます。学び始めるのに遅すぎることはありませんし、学びの幅を広げることが、将来の選択肢を間違いなく広げてくれます。

いまは、
選択の科学も、計画的偶発性理論も、エフェクチュエーションも、すべて腑に落ちます。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。



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