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「シリコンバレー式」ってなに?(98/365)

突然ですが、「シリコンバレー式」ってなんでしょうかね?Amazonで書籍検索すると出てくるわ出てくるわ。

翻訳本からひとつピックアップしますと、

この原著はこちらです。

直訳すると

「防弾ダイエット:1日1ポンドまで減量し、エネルギーと集中力を取り戻し、人生をアップグレードする」

ですね。

「防弾ダイエット」は意訳して「最強の食事」

これは理解できますね。でも、

「シリコンバレー式」

どこにも見当たりません。これは編集者の意図的な販売戦略ですね。

著者の Dave Asprey はIT技術者、教師、起業家で、UCサンタクルーズで教鞭を取ったり、シリコンバレーのスタートアップで働いたことはあるようです。

でも、彼自身「シリコンバレー式」という言葉は使っていないでしょう。

もう完全に疑似ブランドワードなんですね。

そもそも、シリコンバレーはどこなのかも定かではありませんし、それがどこかだとして、そこに住み働く人たちが「シリコンバレー式」思考をしていることなどあり得ません。

あえて「シリコンバレー式」と言うならば、それは、多様性であり、挑戦を奨励する文化です。「シリコンバレー式」という言葉からは、単一の確立した方法論、思考法というイメージが想起されますから、適切ではありません。

良書であっても、訳書に「シリコンバレー式」のような装飾が付くと、陳腐に感じてしまうのは私だけではないと思うのですが。いかがでしょうか?良書であればあるほど著者への冒涜とも取れるのですが。

他にもありますよね。

そしてもちろん、

こういう表層的なブランディングって日本特有なのでしょうか?どなたかご存知でしたらぜひ教えてください。

追伸

ちなみに、映画のタイトルなんかも相当意訳されているのですが、最近いいなと思ったのは、この映画です。古い映画ですが。

原題 Sleepless in Seattle
邦題 めぐり逢えたら

映画を観ると、主人公のトムハンクスのラジオネームが、"Sleemless in Seattle" シアトルの眠れぬ男、なのでこれはこれでウイットに富んでいるのですが、めぐり逢えるのか、逢えないのかというストーリーを想起させる邦題もシンプルで素敵です。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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