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パン好きにはたまらなく楽しいバルセロナ 〜スペイン一人旅日記〜

わたしは美味しいパンとコーヒーを朝に食べるのが大好きです。朝食にイートインができるベーカリーで焼き立てパンを頬張り、のんびりコーヒーを飲んで過ごせたら…それだけで、一日中ハッピーでいられる気がします(単純)。

バルセロナはベーカリーもカフェもレベルが高く、滞在期間中は朝食に、街歩きの休憩にとても楽しく便利でした。

今もし飛行機に飛び乗ってあの焼き立てパンとコーヒーにありつけたら… 

そんなことを妄想しながら、バルセロナの美味しかったベーカリーとカフェをご紹介したいと思います。

(以下の情報は、2019年5月〜6月に滞在した際の内容です)

1,ミニクロワッサンがミニミニサイズ。Forn Mistral

滞在先からほど近くにあったこちらの小さなパン屋さん。一歩お店の中に入れば、大きなサイズのパンから小さなペイストリーまで様々な種類のものが売られているのが魅力でした。

特に気に入ったのが、手の指先サイズ程の小さなミニクロワッサン。味はプレーン、チョコレートといくつかあり、グラム単位で買うことができました。

サイズがとても可愛くて、小腹が空いた時や、パン一つじゃ物足りないなって時にも食べやすい。サクサクの食感がちゃんとクロワッサンで、パクパクとつい手が伸びてしまう美味しさ。そのキュートさに完全ノックアウトされました。住んでたら週1回は通っているはず…!

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他にもパイ生地の中にツナがたっぷり入ったお食事パンを買ってみたのですが、これもパイがサクサクでとっても美味しかったです。ラッピングもシンプルで色使いがかわいい。

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他にもマヨルカ島の伝統菓子エンサイマーダや、マジパンが入ったお菓子などたくさんのラインナップがあってワクワク。

伝統的な味を残しつつもセンスの溢れる、とてもステキなベーカリーでした。


2,パンがコンセプトのホテルにあるベーカリー、Baluard

バルセロナにはおしゃれで近代的なデザイナーズホテルから五つ星ホテルまで数多くのホテルがありますが、その中でもホテル・プラクティック・ベーカリーは1階にベーカリーが併設されたカフェがあり、滞在者はモーニングに焼きたてのパンを食べることができます。

わたしはバルセロナを初めて訪れた時にこのベーカリーに出会いました。それから何回かテイクアウトやイートインで利用したのですが、ハード系のパン、クロワッサン、サンドイッチも種類が豊富。何を食べても美味しく、かつ店員さんも優しくて居心地もとても良かったです。まさにパーフェクト。

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こちらは昼食に頂いたバケットサンドとカプチーノ。

カリカリのパンにゴマや雑穀がブレンドされて、香ばしさがたまらない。パン・チーズ・ハムとシンプルながら、だからこそいくらでも食べられるお味です。

こちらのカフェ以外にも、バルセロナ市街にテイクアウトのみのベーカリーも数店舗あります。

ある日、朝からパンが食べたくてお店に買いに行ったところ、開店時間の15分前に早く着いてしまったことがありました。

すると、中から店員さんが出てきてくれて、早めにお店を開けてくれました。優しい…。このお店は店員さんがいつも優しくてニッコリ笑顔で、旅の緊張を癒やしてくれました。

近所に住んでいたら、職場の近くにこんなベーカリーがあったら何回も通い詰めているはずです。ああ、大好き。


3,バレンシア名物、オルチャータが飲めるOrxateria la Varenciana

カタルーニャ人の友人Dさんのお友達と話していた時、「僕はバレンシア発祥のオルチャータが大好きなんだ。ファルトンっていうパンみたいな細長いものと一緒に売られていて、それをオルチャータに浸して食べるともう最高!」と、オルチャータの話で盛り上がりました。

わたしもスペイン滞在前からオルチャータがとても気になっていたのですが、やっぱり地元の人が言うのならきっと美味しいに違いない。

そこで、できるだけ本場バレンシアの味に近いオルチャータ屋さんはないかなと調べたところ、滞在先から歩いて5分くらいのところに、オルチャータのお店がありました。それがこちら。

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名前も「バレンシアのオルチャータ屋」と書いてあり、ここは何だか美味しそう、とピンと来たので入ってみました。

店内にはオルチャータ以外にもサンドイッチやペイストリー、ジェラートも売られています。お店は1階と地下に席があり、割と広々。地元の人しかいなくて心の中でガッツポーズ。

そして、早速メニューにオルチャータとファルトンのセットを発見。選択は一つ、早速こちらを注文します。

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オルチャータの見た目はミルクセーキのような感じでしょうか。ファルトンも何だか揚げパンみたいで親近感が沸きます。

オルチャータと検索にかけてみると、Chufa(チュファ)と呼ばれる地下茎を絞ったものに水と砂糖を混ぜてドリンクにしたものとのこと。

早速飲んでみると、豆乳のような、アーモンドミルクのような独特の味。甘さもしっかりなんですが、なかなか表現の難しい味でした。豆乳でもないしアーモンドミルクでもないんだけど、どこか懐かしいような、とにかくホッとする味です。

スペインでは夏の暑い日に飲むそうで、確かに暑い日にもゴクゴク飲める爽やかさ。好き嫌いが分かれるとも聞きましたが、わたしは大大大好きになりました。

ファルトンは揚げパンのような食感で、お砂糖のシャリシャリ感が美味しい。甘いオルチャータに甘いファルトン…甘党にはたまらない組み合わせでした。


4,バルセロナ市内各地にあり。使い勝手の良かったBuenas Migas

スペインの料理はオリーブ油がたっぷり使われ、味付けも少し濃い目。さらに旅先で外食が続くと、野菜不足になりがち。一人で気軽に入れるカフェで野菜サラダがモリモリ食べられたら…。そんな時、こちらのBuenas Migas(ブエナス・ミガス)にとてもお世話になりました。

ブエナス・ミガスはバルセロナ中心部に数店舗あり、開店時間も朝7時と早めなのが嬉しい。コーヒーからラザニア、チーズや野菜がトッピングされたフォカッチャが売られていて、軽食にもピッタリ。とにかく使い勝手がよかったです。

ラザニアやサンドイッチはショーケースに並べられています。注文すると一人分に取り分けてくれて、イートインする場合は温めて出してくれました。わたしはとある日の夕飯に野菜サラダとラザニアを注文してみたのですが、しみじみ美味しかったです。

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そして、こちらのカフェも店員さんがとても優しくてフレンドリー。

ある日のこと、とにかく明るくてテキパキと働く男性の店員さんがいました。

彼と注文から会計までやり取りをし、商品を受け取った時に「グラシアス!」スペイン語で「ありがとう!」と何気なく伝えたところ、

「ノン・ノン マダム。『モルテス・グラシエス』だよ!」とレクチャーを受けました。

バルセロナはカタルーニャ州の首都。カタルーニャの人々はスペイン語ではなく、カタルーニャ語という独自の言語を話します。道路標識もレストランのメニューもカタルーニャ語で標記され、スペイン語とは似ても似つかぬ部分が多く、解読に困ることもしばしばありました。

また、カタルーニャはスペインから独立したいという意識が高い地域でもあります。

マドリードやアンダルシアでは、レストランやバルで食事をする時はほぼスペイン語で話しかけられましたが、バルセロナでは英語を話せる人がとても多く、英語で話しかけられることの方が多かったです。

彼もきっと、「ここはバルセロナだから、カタルーニャ語も覚えてね」と言いたかったのでしょう。

とにかく感じの良い人だったので、

「ありがとう!こういう時は『グラシアス』じゃなくて『モルテス・グラシエス』って言うのね」と伝えたところ、

「そうだよ。『モルテス・グラシエス』もしくは『メルシー』でもOKよ!!」とのこと。

何だかちょっとフランスっぽいな…おもしろい!

地元の方に優しくしてもらったおかげで、本当に楽しいバルセロナ滞在となりました。

わたしはバルセロナはじめ、スペインが本当に大好きです。

皆さんおしゃべりが大好きで、人懐っこくって…

なかなか思うように人と会うことが難しい今、あのベーカリーやカフェで経験した地元の方とのふれあいが何より恋しいです。

またいつか、あの日のように美味しいパンと笑顔に会えますように…


ここまで読んでくださって、ありがとうございました。モルテス・グラシエス!




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