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JMM(Junk Mail Marketing)

下記のような迷惑メールを頻繁に頂く。
最近は1日置きくらいに。
送信元アドレスは毎回違うが、内容は同じだ。

あのトイレの壁 にこのアド レス が書いてあったんだけ ど、自分で書いたん です か?
誰か のイタ ズラとかだった ら可哀 想なので消 してあ げようと思っ てメ ールしましたー!

最高だ。
この不自然な半角スペースは自動で大量に送信しているであろうことを物語る。
トイレに私のメアドが晒されてしまった。
この方はお慈悲の心で私に連絡してくれたのだ。

普通であればこういった類の迷惑メールはネットで叩かれるのがオチだが、マーケティング的に考察してみよう。

AIDMAとかAISASとか、消費者の心理プロセスがあるが、最初の2文字が素晴らしいと思う。Attention(注意喚起)→知らない人からいきなりメールがきた!
Interest(興味関心)→え、俺のメアドがトイレの壁に晒されてるの!?
今話題の個人情報が公共の場に晒されたという焦りを巧みに喚起している。
トイレという場所も素晴らしい。不特定多数が利用する場所であるし、トイレにいたずらで個人情報が書かれているのを私も見たことがあるので、実体験として消費者の脳裏にも残っているだろう。
メールに返信するというActionまでの流れがスムーズな川の流れのように見える。

ここで1点だけ改善点を述べさせていただく。
'あのトイレ'の部分が惜しい。
'あの'と言ってしまったせいで、当事者意識が薄れてしまう。

これが最寄りの駅のトイレになっていたらどうだろう。相当焦らないだろうか。
現代の技術であればできなくも無い気がする。

最後に、私は迷惑メール自体を肯定してもあるわけではない。被害にあわないように、こう言った心理を狙っていることを参考にして欲しい。

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