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電解水の行方

日曜日の夕方
ちょうどちびまる子ちゃんがはじまり
憂鬱な気分になる人はそうなる頃である

電解水のストックがないことに気づき
そそくさとドラッグストアに向かう
ドラッグストアつまり薬屋であるが
昨今のDSはスーパーやコンビニである
そのあたりのポジショニング戦争は
ますますハゲしくなりそうな予感である

水の力で汚れを落とす
仕組みはわからないが
そういうことになっている電解水は
すっかりキッチンのお供である

飛び散りや吹きこぼれが発生するのは
白濁液でもトマトソースでも同じことで
そういった汚れが電解水で落ちる
水であるという安心感もある
考えた人ってしゅごいと思う

それはそれで良いのだが
日曜夕方の忙しい時間に
ドラッグストアを3週しても
電解水が見つからない
住宅用洗剤なのか
それともキッチン用洗剤なのか
その万能さゆえに
カテゴリを簡単に連想できない

ちょうど考え事をしていたから
ミスターセンクスの目の前を
何度も通り過ぎていっただけなのだが
そんなこともシラスに
いや知らずに
品出しをしている店員さんに声をかける

すみません店員さん
電解水はどこに置いてありますか

置いてありますかの「て」あたりで
店員さん越しの棚に電解水を見つける
灯台下暗しよもやである

ミスターセンクスはとっさに語尾を変え
「電解水はどこに置いてありました」
日本語ではない日本語を繰り出す

さっき通った通路だから
ミスターセンクスが見逃していたこと
それが信じられなかった

きっとこの店員さんが補充したのだ
そういうことにして店を後にした

たとえ電解水程度であっても
買い物の時は買い物に集中すべきだ
考え事なんてするもんだから
買い物の効率は落ちるし
恥もかくことになったって話である

何の変哲もない
何の面白みもない話に
気付きが隠れたりしているもんだなぁ

ウェルシア!


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