1泊2日の出張に出かける朝
ミスターセンクスのOKUBAに装着された
ギンギンの銀歯がポロリと落ちたのである

事の経緯はこうだ
5時代に家を出なくてはいけないっちゅー事で
やれやれヤーレンな気持ちでほおばる
マイマザーのライスボール
シャケインライスボールデリシャス
デリシャスアゲリシャスガリ！
今何か硬いものを噛んだ

硬いものを噛んだ時の口内は
不快感に溢れている
しかも大きな硬いものを噛んだ

ミスターセンクスはなぜかわからないが
それがナニかを確認せぬまま
マイマザーの銀歯ではないだろうか
そうやって親を疑ったのである

そんなことを考えるミスターセンクスは
地獄に落ちることを確信したその時
ぽろっと落ちたその銀色は
まさにミスターセンクスの人生そのものだ

ミスターセンクスはTOSSAに
その銀歯を水で洗い
キッチンペーパーでくるんで
上着のポケットにしまった
まるで恥ずかしい思い出を隠すように

イベントも終わり
キッチンペーパーでぬくついていた
ミスターセンクスのキラリ銀歯は
デンティストのUDEによって
またミスターセンクスの口内で
過酷な咀嚼労働を強いられることになる

人生は色々だが
何でもかんでも親のせいにしてはいけない
そう学んだ出来事であった