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【社会貢献/SDGs】広報プロボノとして、NPOを支援した話

以前SDGs検定に挑んだ話を書いたのですが、今回はもう少し進んで、実際にNPO(非営利団体)の活動を広報プロボノとしてお手伝いをさせていただいたお話です。

プロボノとは、専門的スキルを社会貢献活動のために提供するボランティア活動のこと。こんな言葉あるなんて知りませんでした。

NPOについては、内閣府のウェブサイトに以下のように記載されています。利益を生むことを目的としない、社会貢献活動を行う団体という認識でよいかと思います。

様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し、収益を分配することを目的としない団体の総称。収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益は、様々な社会貢献活動に充てることになります。

様々な分野(福祉、教育・文化、まちづくり、環境、国際協力など)で、社会の多様化したニーズに応える重要な役割を果たすことが期待されています。

内閣府:https://www.npo-homepage.go.jp/about/npo-kisochishiki/npoiroha

なぜNPOの広報を志願したのか

本業で、NPOを支援する活動の広報・PRを担当するようになったことがきっかけです。NPO直の広報ではなく、NPOを支援する中間支援活動の広報です。

担当してからもうすぐ2年。
たくさんのNPOの方々と交流する中で課題として見えてきたのが、多くのNPOで広報・PRの課題を抱えているということでした。

課題だとは認識しているものの、何をすればよいのかわからないし、やれる人もいない。雇うお金もない。重要なのはわかっているが、目の前で困っている人がいたらそちらを最優先を助けたい。

なら、私ができることがあればお役に立ちたいと思ったのです。
複業やボランティアで支援できないかと「広報」「プロボノ」で検索したところ、見つけたのがNPOの広報を社会人・学生ボランティアがサポートする「a-con」(エーコン)という組織でした。

広報プロボノ集団「a-con」とは

公式サイトがあまりにも更新されていなかったので活動しているのか不安でしたが、オンライン説明会が定期的に開催されていたので即参加。ビジョンや活動に共感し、その日のうちに志願しました。

a-conは、規模は小さくとも、「自分たちの活動を社会に伝えたい」と考える団体に対して、「どのようにしたら伝わるか」一緒に知恵をしぼります。a-conのサポートによって、少しずつ、実際に世の中からきちんと理解され、支援されるNPOが増えれば、日本全体の非営利活動、ボランティア活動に対する理解もより深まり、さらに多くのNPOが支援者、理解者を得てパワフルに活動できる基盤となっていくと考えています。

a-conは日本のNPO活動をより深めていくエンジンとなるようなユニットでありたいと考えています。

「a-con」のビジョン:http://www.a-conweb.net/slideshow/vision

初めてのNPO広報支援

ちょうど良いタイミングでNPOから相談がありました。

団体は、2021年4月に立ち上げたばかりの神奈川県の団体「一般社団法人Thoughtful Gift」(ソースフルギフト)精神科入院に必要な物を無償支援している団体です。
オンライン説明会に参加し、活動に共感したのでこちらも即参加。

何科であっても入院時に必要となるものは数多くありますが、精神科、とくに閉鎖病棟は持ち込み制限が多いそうです。
病院によって異なるものの、一般的にはガラス製品NG、液体洗剤NG、紐あり靴や紐のある紙袋、ビニール袋まで……。
心が疲れているのに、多くの規制を把握しながら物品を揃えるのは困難です。
急な入院、多くの制約。頼れる人がいない、お金もない。

「一般社団法人Thoughtful Gift」はそんな人に向けて、衣類から靴、タオルや時計といった雑貨、歯ブラシやティッシュといった日用品から飲食物まで、多岐にわたる物品を無償提供していました約40品のリストはこちら

活動自体が稀有なこともあり、支援希望者はどんどん増え続けていました。
そこで課題となるのは物品の調達、そして配送です。
特に衣類や靴は単価が高め。自己資金での運営のままでは持続的な活動は難しく、企業との連携を模索されていました。
そのための資料作成を、プロボノとしてお手伝いさせていただいた次第です。

物だけではなく、気持ちを届けたい。
代表の菊池さんの思いが、とっても素敵なのです。

私たちは、あなたの回復をゆっくり待っていますというメッセージを届けたいのです

活動への想い:https://www.thoughtfulgift.org/%E6%B4%BB%E5%8B%95%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%83%B3%E3%81%84

こういった活動をされている団体は、おそらく日本初。
本日2月21日には神奈川新聞で紹介されるほど、活動に注目が集まっています

NPO広報支援をやってみて思ったこと

SDGsが一般化したこと、そして2022年4月4日からスタートする東証の市場区分見直しによりコーポレートガバナンス・コードの一部が改正され、プライム市場上場企業の場合、サステナビリティ方針の策定及び開示が求められるようになったこともあり、日本における社会貢献活動はより一層、重要性を増してくると思っています。

社会課題・社会貢献の視点は、広報・PR活動においても欠かせないもの
自社で関わる機会がない場合、プロボノとして、共感できる社会課題に取り組んでいる団体を支援してみると、双方嬉しい結果になるかもしれません。
私は、一歩踏み出してみてよかったと心から思いました。

最後に

NPOのステークホルダーは多岐にわたります。
特に重要になるのは、以下でしょうか。

  • 受益者(課題を抱えている方)に向けて活動を伝えるPR活動

  • 企業や行政へ、寄付金・助成金を得るためのPR活動

  • ボランティア含む採用活動や熱量維持のためのPR活動

  • 課題への理解促進を求めるための、世の中へのPR活動

今はまだまだ知識不足・経験不足も甚だしいですが、これらすべてを包括して戦略を立てて動ける、社会課題に強い広報になれたらいいな、と思っていたりします。

最後の最後に、この素晴らしい機会をくださった方々にお礼を込めての宣伝です。

a-con」は広報・PR担当者および支援してほしいNPOを、「一般社団法人Thoughtful Gift」は連携できる企業や助成金・寄付金を募集しています。
ご興味のある方は、ぜひコンタクトしてみてください。

a-con」は、オンライン説明会を定期的に開催しているので、興味のある方は一度お話を聞いてみても良いかもしれません。次回は2022年3月1日(火)です。


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