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親じゃないと、子育てに参加できない?

 8/26、田辺市扇ヶ浜で素敵なフェスが開催されました。その名も『Mom’s Night Festival』。夏休み終盤のこの日だけは、子供さんをパパに預け、ママはオシャレして音楽や美味しいものを楽しむ、そんなフェスです。
 私はここに、スタッフとして参加してきました。

 よくお会いするママたちも多く、そのほとんどがいつも以上にオシャレをされ、子どもを預け、ひとりで参加してくださっていました。ママ同士でお喋りされている様子や、音楽や美味しいものを楽しんでいる様子を拝見し、素敵なフェスだと心が熱くなりました。


 さらにこのイベントを通して広めたいのが、『手伝わせ手』というマーク。田辺市や周辺にお住いの方ならよくわかると思うのですが、この地域はおせっかい焼きさんが多いのが特徴。でもそのおせっかい焼きさんのお陰で、ママたちは助かることも多いのです。

『手伝わせ手』マーク


『手伝わせ手』マークって?

 たとえば買い物を済ませた後。荷物をカートから下ろし、子どもも車から降ろす。チャイルドシートに座らせた後、買い物カートを戻しに行く。そうなると短時間ながらに子供から目が離れてしまいますが、そんな時田辺のおせっかい焼きさんが近くを通ると、「これ戻しといたげら!(戻しておいてあげる!の意、戻しときましょうか?ではないのです)」と颯爽とカートを戻してくれるのです。ちょっとしたことですが、これでママは子どもから目を離す心配なく、家路につけるのです。

ママの代わりに買い物カートを戻すメジャイロウ


 しかし昨今、子どもを狙う犯罪も心配です。

カートをそんなおせっかいを焼きたい私のような繊細さんは「お手伝いしたいけど、不審者と思われたらどうしよう…」と思うわけです。そこで登場するのがこの「手伝わせ手」マーク。
 このマークはママたちのあと一本足りない手を「貸しますよ」という意味が込められています。だから私たちが「お手伝いしたい」という気持ちと、ママたちの「ちょっとお手伝いしてほしい」という気持ちを、マークで意思表示してくれています。
 紀南にお住いの方で、このマークを見かけたら、「子育てに協力的な人なんだ!」と思ってもらえると嬉しいです。

親じゃないと、子育てのしんどさは分からない?

 「あなた、子ども育ててるの?」
このマークを広めるお手伝いをしているとき、そう声をかけられました。私はまだ結婚もしておらず子どももいませんので、「いいえ」とお答えすると、「あぁ、そう。じゃあまだ(子育ての)しんどさは分からないねぇ。」と残念そうな顔をして去っていった方がいらっしゃいました。

 子育てしてないと、子育てのしんどさは本当に分からないのだろうか?

 私は小学生対象の絵画教室を運営していますので、1~6年生の子どもたちと顔を合わせます。各クラス5人という少人数での運営ですが、子どもたちはそれぞれおしゃべりしたいこと、聞きたいことであふれているので、私はひっぱりだこです。「わかったから、作業に集中してくれー!」と思うことだってありますが、それでも子どもたちはとても可愛く、いろんな経験ができるようにと子どもたちそれぞれの特徴を見ながらレッスンをしています。

 小学生の子どもたちでこうですから、未就学児の子どもさんなら、「だっこ」をねだることもあるでしょうし、乳幼児なら遊んでいる間も寝ている間も、窒息や思わぬ事故に注意を払わないといけないでしょう。くたくたになるときもあるでしょうが、それでも我が子をかわいいと思うこともあると思います。

 子どもを育てたことがなくても、子どものいる生活を想像することができますし、今子どもを育ててないからこそ、この手を貸したいと思っています。
 だから、どうか「子育てしていないから・したことがないから」とあきらめないで、大変なことや楽しいこと・嬉しいこと、手伝ってほしいことをどんどん教えてほしいです。

 少子化が進む今、「子育てって大変だけど楽しい!」を伝えられるのは、今子育てをしている皆さんだからこそだと思っています。その様子を見て、「やっぱり子どもを持ちたい」と気持ちが変わる方がいらっしゃるかもしれません。そして子育てをスタートした方に、またその手を貸してもらえたら。

 そんな嬉しい循環が起こることを願って、私はまたこの『手伝わせ手』マークを広めるお手伝いをしたいと思います。

『手伝わせ手』マーク 発案者  榎本けいこ 様
Instagram: https://www.instagram.com/keiko_rebase/

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