歳を重ねるっていいこと

今年でボーカリスト活動10年です。

自分としてはなんとか辞めなくて済んだ、というか結局、辞めるに辞められなかったって感じ。

何が何でもなんとかしてやる負けず嫌いな感じ。笑 

ネガティブな意味ではなく、それだけ人生で執着できた物が見つかったってことだとポジティブに捉えています。

20代、JAZZを勉強し始めて間もない頃、銀座のとあるクラブで毎日修行させて頂いてました。昼間はOLして、夜はボーカルひよっこ活動。

月金休みなし。友達と彼氏と遊ぶ暇もなし。

誰でも最初はある。必死でくらいつく毎日。


ある時、お店のお客様に言われた言葉を今でも思い出します。

「あやちゃんは歌上手なんだろうけどさ、綺麗なだけで心に響かないの。歌のお姉さんが向いてるんじゃない?なんやかんやの経験がないと、JAZZなんて歌えないよ〜笑」

。。。

「ですよね〜?がんばりま〜〜〜す」くらいの軽いノリで、めっちゃ笑顔のスルーレスしたこと覚えておりますが

「「「「「うっさいクソじじー!」」」」」(言葉汚くてごめんなさい)

と、心の中で叫びものすごい勢いでムカついておりました。

なんやかんやの経験だあ???そんなのなくたって歌いたいんだもん!いいもん!いいじゃん!しらん!!絶対見返してやる覚えておけクソじじいいいい!!!!!(言葉汚くてごめんなさい)

で、37歳の今。

それなりに、年相応に重ねましたので。
なんやかんや、の言葉が沁みてくるようになりました。

ありがたいことに、いろんな人の人生も見せて、聞かせて頂いて自分だけの価値観、世界の見方だけじゃない感覚も少しは備わって。

あの時のお客様の言うこと、今ならスルーレスじゃなく素直に受け止められます。

お酒の席のお客様の発言ではありますが、今でも前向きな意味として、心に刻んでおります。

そんなわけで最近は

昔歌っていた曲や、昔は歌えなかった曲、

そして歌えるわけないと思っていた曲にも挑戦できるだけの

なんやかんや力、笑?で応戦、歌えるようになってきました。

どうしたって、経験に勝る物はないし今の私だからこそ、伝えられる気持ちや共感できる力がある。

痛みがわかると、優しい気持ちになれる。

痛みを知らないと、言葉だけ一人歩きする。

歌っていて、感情が溢れるたびに昔よりもっと、歌が、自分が豊かになっていくことを実感します。

中には、

思いがけず誰かから聞いいた切ない話や、あの時の自分の葛藤や、悲しさとか懐かしさとか心強さとかを、

歌詞の世界に投影できることがあります。

そんな時って、ボーナスラックをもらったような気持ちになる。

結果、行き着く先は、

歌やっててよかったわ〜

音楽やっててよかったわ〜

歳重ねるのは悪くないわ〜 

と、自分全肯定。笑


こうやって歳を重ねていってまた10年後も、辞めるに辞められなかったわなんて、シニカルこと言ってたいなと。

そのころにはどんな歌が歌えるんだろう。

毎日、全肯定、

いや嘘ついた。アーティストだから全否定でふて寝もたまにやりながら 笑

引き続き歌人生、楽しく進もう。


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