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感情と思考は自分にしかわからない

強迫性障害の症状と、併発していたうつ症状がピークに達していた頃、大学は夏休みに入り、私は実家に帰省していました。そこで、「誰も私の苦しさなんて分かんないんだ」と塞ぎ込んでいた時、母から父が話していた言葉を伝えられました。

「あやかの苦しさは、あやかにしかわからん。わしにはその苦しさは結局わからん。じゃけ、共感も否定もできん。」

冷たいとも感じられるこの言葉。
しかし、タイトルの学びはこの言葉から始まり、私が2、3ヶ月間向き合い続けた言葉でした。

SNSで「#強迫性障害」や、「#うつ病」と調べると、たくさんの体験記が出てくる今、私もこれらの言葉をたくさん調べては、他の方の投稿を見ていました。そこで投稿者の方々の苦しさと自分の苦しさを比べては、私の苦しさなんて甘えなんだ、と思ったりしていました。

「私が弱いからダメなんだ」
「こんなことで止まっている私は甘えているんだ」
このように、私は毎日毎日自分を責めていました。

でもそんな時に、父の言葉が私に染み渡りました。

同じような体験をしていても、みんな同じ感情は抱きません。一緒のようでも、似ていても、共通点があるだけで、100%同じではありません。そして、全く同じ思考はしません。

「苦しい」「嬉しい」「楽しい」「好き」
そんなたくさんの名前がつく感情に対して、
「私が感じたということ」は、私以外誰にも否定できない事実で、その感情の程度がどれくらいかも本人にしか分からないことで、

「あなたは苦しいと感じていないよ」なんてことは、誰にも言えませんし、言ったとしても、それが本当ではないはず。

私と全く同じ人生を歩んだ人は誰ひとりもいないし、全く同じ環境で育ち、生活し、全く同じ感情を抱いてきた人は誰ひとりいないから。
背景も、受け取ってきた感情も違うから。

同じ体験をしても、似た経験をしても、そこから生まれる感情や思考はわたしだけ、あなただけ、それぞれがこの世に1つしかないものだと思います。

だから私は、自分の感情に「良い」も「悪い」も、「上」も「下」も判断しないことを心がけています。

私が感じた「自分の感情」を「感じ取った事実」をそのまま認めていきたい。私が「苦しい」と感じたなら、誰から何を言われても「苦しいんだ」と自分だけでも受け止めたい。

私だけの宝物の、私の感情と思考は、私だけにしか全ては分からないから、そのまま受け止めて大切にしたい。

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