ガウディ建築、ピカソ美術館、ミロ美術館、ボケリア市場、グラシア通りで買い物、とりあえず海辺でパエリア……と超定番の観光ルートもいいのですが、今回はそうしたガイドブック要素を完全に取り払った「個人的」バルセロナでしたい7つのことを紹介したいと思います。なので、内容がやたらと飲食に偏っていること、なぜかピンポイントだったりすること、スペインにいるのにイタリア料理やメキシコに思いを馳せたりすること、そしてもしかしたらそんな楽しくないかもしれないことも、ご了承ください。
 
 
1.ちょっと早起きしてビーチ沿いを散歩、もしくはランニング、もしくはSUP
 
「ビーチ」と一言で言ってもバルセロナのビーチは長いです。バルセロネータは観光客が多すぎるので、私はポブレノウあたりからバダロナな方面に向かって上に行くのが好きです。夏なら（一年中できますが）、SUPのボードを借りて一漕ぎするのが最高！　基本的には朝のほうが穏やかで、午後から風が出てくるので、早朝SU Pがおすすめです。サーフスクールなどでボードは簡単に借りられます。
 
 
2.国立カタルーニャ美術館に行ってからXemeiで優雅にランチ
 
モンジュイックの丘にある国立カタルーニャ美術館。毎月最初の日曜日は、ほかの多くの美術館と同様、入場料が無料です。19〜20世紀にかけてのカタルーニャ芸術のコレクションが揃っていて、なかはとても広いです。ピカソやミロ美術館ほど日本人にとって馴染み深い作品はありませんが、せっかくカタルーニャ州にきたのだから見ておいてもいいでしょう。そして、そのあとのランチは、こちらもモンジュイックにあるXemeiで。ここはベネチア料理のレストランです。ちょっとお高めですが、お値段だけあって満足のイタリア料理が食べられます。ボトルでワインも頼んで、イタリアに思いを馳せる──私的には、優雅な日曜日の過ごし方トップ3に入るかも。
 
3.テラス席でちょっと早めのベルムットタイム
 
晴れている日にテラスでベルムットを片手に、アンチョビやベルベレチョ（貝）、オリーブなんかをつまみながら友達とお喋り。これもまた贅沢な週末です。ベルムットは大抵どこのお店にもあるので、近所でそれができたら最高。ベルムットについての説明はこちらから。
 
4.本屋「Calders」を覗いたあとに、すぐ隣のバル「Calders」のテラス席で一杯
 
Pobre Sec駅にある本屋さんとバルです。バルといっても用意されているおつまみはメキシカンですが……。ここもまた、テラスがひしめくエリアで、みんなが楽しそうにビールやワインをワイワイ飲んでいる姿を見ているだけでワクワクします。隣接する本屋さんは、街の本屋さん的存在でカタルーニャ語の本が多めですがスペイン語の本も置いています。ここで本を物色したあと、ビールを一杯飲むのが最高。
 
5.夜のサグラダ・ファミリを外から拝める
 
ほろ酔いで見上げるサグラダ・ファミリアは、また日中とは別の顔をしています。酔っ払ってバルセロナを歩くことはまったくお勧めしませんが、帰り道にふらっと立ち寄ってみてもいいかもしれません。人も少なく、まるでサグラダ・ファミリアを独り占めしている気分に。さすがに見慣れてしまって、もはやこれを見ても息を呑むことはありませんが、それでも夜のサグラダ・ファミリアは昼間とは違う厳かな威厳を放っていて、あぁ世界遺産が目の前にあるんだと実感します。
 
6.「La antigua de México」でタコスを食べてからの映画
 
グラシア地区にあるタコス屋さん「La antigua de méxico」。手作りのタコス生地は、ずっしりとして、しっかりとした食べごたえがやみつきに。店内は小さいながらも、メキシコ風のデコレーションが施されていてとってもかわいい。ここでさくっとタコスを食べたら、ご近所にある「Cine Verdi」で映画を観たいところ。スペインの映画館では吹き替え版を流すことが多いのですが、ここは貴重なオリジナル版で放映してくれる映画館です。VOSE（Versión original con subtítulos en español）と書かれているのがオリジナル音声です。
 
7.朝からPalo market Festに行って、午後は海でのんびり
 
Palo market Festは、毎月最初の週末にポブレノウで開かれているマーケット。バンドが音楽を演奏したり、バルセロナ発のブランドが出展して洋服から植物まで販売していたり、フードトラックで食事も楽しめたりします。このマーケットが楽しいのは、バルセロナ中に点在するブランドを１ヶ所で見ることができること、フードやビール、ワインも屋外で楽しめること、そして音楽も流れていて盛り上がるということ。午前入場と午後入場の2部制になっていて音楽が盛り上がるのは午後の部ですが、ショッピングも楽しみつつ食事も音楽も楽しみたいというのであれば、個人的には午前の部がお勧め。そのあとは、近くのビーチでのんびりゴロゴロするもよし、引き続き街のテラスでビールを飲み続けてもよし。