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演奏において意識したいこと

2024年も最初から世間を混乱させる出来事が続いておりますが、まずは自身の心を落ちつせるため身の回りにある暮らしをより大切にしていこうと思います。
さっそく今年も楽器練習に勤しんでいる者ですが、改めて演奏において意識するべきことをしっかり書き出して言語化してみました。
普段頭の中で「ここ大事だよなぁ」と感じていても、空中分解のように薄れてしまうことがよくある気がします。

これは実にもったいない!
特にレッスンしていて思うのは、その時は本当に大切なんだと思っても、普段の練習に入った段階でレッスンの時よりも実感が薄れているという現象。
レッスンに限った話ではないですが、演奏もある種言語化して咀嚼する必要があると思っています。
今回は、あくまでも私の見解ですが、演奏においてきっても切り離せない『意識するべき13のポイント』を洗い出してみました。
ご自身の言い方に変更しても構いませんし、日々の練習の中で振り返るきっかけにもなっていただけたら嬉しいです♪
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1.音程(鍵盤楽器除く)

音程を合わせるというよりは「音程を整える」という感じ。
単に音程があっていれば良いというわけではなく、
音質の雰囲気を意識しているか、合奏やアンサンブルで自分の音色は溶け込んでいるかがハーモニーにかなり影響してくるでしょう。

2.テンポ感

基本テンポがキープ出来ているか、不用意に転んでいないか、不用意にslow downしていないか。
特にメロディ楽器が多い木管楽器などは、裏のビートも感じながら歌う事ができているか。スコアなどを見てみると、各楽器パートでリズムの役割が明確に割り振れられていることがあると思いますが、そのリズムがもし自分のパートだったら?どのパートもその役割を果たすことができるか?を自問していたりします。

3. フレーズ感

フレーズに伴った進行が自然に出来ているか。
どこに向かって音が解決しているか、理論も含めて譜面を理解・落とし込んでいるか。自分のパート譜だけそつなく吹けてそこで止まっていないか?

4. 強弱

楽譜のダイナミクスはぬかりなく反映されているか。
特に合奏ではどうも萎縮していつもより控えめ・セーブして吹いてしまう方が多い。(バランスを考慮してでしたら問題ないが・・)
だからこそ、普段の練習で「大袈裟」なくらいダイナミクスを体現しているか。大袈裟ができないと舞台の上でそれ以上を表現するのは不可能に近いと思っています。

5. アーティキュレーション他

そもそもの大前提として楽譜に書いてある情報をちゃんと音にしているか。

6. アンサンブル

互いの奏者の見解を尊重した上で方向性を一緒に見出していけるか(他者の音楽観を否定していないか)
ちゃんと全体的に合奏がまとまっているか。

7. 発音・イントネーション

音楽的な発音は表現として適切であるか。
曲が生み出された歴史によって奏法が現代と異なるパターンもあるので(古典派系など)、それも考慮した上で全体の仕上がりがイメージできているか

8. 和声感

和声の変化を音色で(都度都度)現出来ているか。
パート譜だけでなく、スコアも毎回チェックしているか(スコアは指揮者のためだけではない!)
もし、スコアの入手が難しい場合は合奏の時など休憩の合間などでちょくちょくチェックしにいくと良いでしょう。自由に見れないようでしたら自由にチェックできるスコアを用意してもらうようお願いしたり働きかけるなど何かしら働きかけているかも重要!

9. 様式感

作曲家や時代にあった音色感、フレーズ感、イントネーション、和声感などが表現できているか。

10. 音楽性・表現力

自身が演奏で求めているもの、理想としているものは何か考える、または振り返る時間はとっても大事。
なかなか見出せない場合は、偉大な演奏家達はどうだったのか、先人からヒントをもらえることもあるでしょう。
または身近な奏者からもヒントは隠れているはずです。

11.音色・キャラクター

自分の求めている演奏はベースにあるとしても、演奏者は「役者」です。
楽器を通じて聴衆に演じきった姿を演奏でお伝えします。
各フレーズごとに違った音を醸し出そうとしているか。
それぞれのメロディーやテーマのキャラクターを研究し、体現・表現しようとしているか

12. 響きの感覚

響きの感覚はどうだろう。楽器の至近距離だけではなく、ホールに行ったとき、会場での響きをイメージしながら練習する。
響きづらい環境、観客に音を吸収されて音が散りやすいホールがあります。
しかし、その会場で演奏することになることを想定して、
自分の響きを信じて環境に飲まれずに自らこの空間の音を創り上げていくんだ!という信念も奏者に課せられるでしょう。

13.魅力を感じている?

そもそも自身で演奏に魅力を感じているかどうか。
あれこれ述べましたがこれらはあくまでポイントとして大切ではありますが、音楽はガチガチに縛られるものではなく、もっと自由で良いと思っています。
練習ってマイナスをゼロ・プラスにしていく行為のように捉えられてしまい、どうも「ネックな部分からスタートするもの」「〜しなくてはならないもの」「至らない部分が明るみになってしまうもの」とネガティブに捉えられやすいです。。
でも、練習って今よりもっと素敵な作品に仕上がる「可能性がどんどん広がる無限大の時間」だと思います。
合奏の時やパート練習の時でも、できない部分にフォーカスしすぎるのではなく、
プラスになった部分こそしっかり記録していきましょう。
うまくいった練習方法やなぜうまくいったのか、成功事例はぜったいスランプや何かに行き詰まった時に助けてくれるヒントになるからです。

まとめ

舞台上では、「音楽に対する熱い信念・想いを抱いた自分」「演奏を冷静に客観視している冷静な自分」の二人が共存しています。この相反する二人の自分をうまく召喚できるよう、上記を少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。

そして何よりできない自分ばかりフォーカスするのではなく、自分にしかない魅力をより一層強化するつもりで♪

偉そうに言ってますが、13のポイントをまだまだ意識できてない自分がいますので、自分に言い聞かせるように残してみました。
まだ世の中が混乱しておりますが、いかなる時も冷静な判断ができるように、まずは自分から整えていきましょう。

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