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絵を送るならゴザを使えばいい

大きなキャンバスの絵をいかに安く安全に送るかは、画家の永遠の悩みであり試練かもしれない。

先月、スウェーデンに送った絵が、ちょっとしたトラブルでうっかり上海に戻ってきた。
正直、ロストして手元にもどることはないだろうと諦めていたので、戻ってきただけでありがたい。
しかし、展示のためにもう一度スウェーデンに送る。

ちなみに戻ってきたキャンバスの入った箱はこんな感じだ。

ザ・破損。

これは中国がいけないとか、スウェーデンがいけない、とかではない。

ちなみに、以前日本からデンマークへ送られてきたパッケージはこんな感じになっていた。

ザ・破損。
むしろオシャレ。

EMSとか郵便局がいけないというのではない。
アジア - 北欧間の距離にダンボールが耐えられないのだ。

再度、絵をスウェーデンへ送るため
そして送料を抑えるべく、
安全かつ、軽く、小さい梱包にしなくてはならない。

ちなみにEMSは重量で値段が決まるが、IATA(国際航空運送協会)の規定サイズを超えると、
「縦cm×横cm×高さcm÷6,000」の式から重量が割り出されるらしい。
デンマーク から日本へ同サイズの箱を送ったときは問題なかったのだが、
今回、中国からスウェーデンへ送るときはサイズがオーバーしたらしく、
デンマーク から送った時の倍以上の輸送費がかかった。(しかし戻ってきた)
国によって、違うのかもしれない。
よく分からないので、とにかく可能な限りパッケージは小さく、軽くする。


キャンバスに描いた大きな絵は大体は木枠からキャンバス(絵)を外し、ロールにして送る。
そして、向こうで再度木枠にキャンバスを張ってもらうことが多い。

木枠から外され、ロールにされたキャンバス(絵)。

キャンバス(絵)を外された木枠。

木枠とキャンバス(絵)が一緒だった頃

ちなみに、スウェーデンのギャラリーからはPVC tubeに絵を入れて送ることを進められた。

http://sk-kohki.co.jp/content.php?tp=n&c1=7&c2=98

.......。
ロールにした絵だからと言っても、入る気がしないのは自分だけだろうか...
もしくは中央を割いて、2本を組み合わせるのだろうか…
もしかしたらスウェーデンには直径15cmくらいのチューブがあるのかもしれない...分からない…

しかし、チューブは曲がりそうな気がした。
曲がってはまずい。

棒などにキャンバスを巻きつけて、それをダンボールで巻く、
という方法も考えたが、棒が余計だ。重量が追加されてしまう。
しかもキャンバスを巻きつけるというのは中々に大変なのだ。

どうしたものかと、
滞在制作をしている上海のアトリエをウロウロしていると


!!!!!!!!!!!!!!!GOZA!!!!!!!!!!!!!!!!


ゴザがあった。

ゴザ、曲がらない。(ダンボール比)
早速、キャンバスの梱包に取り掛かった。

1. ロールしたキャンバス(絵)の周囲より長めにゴザをカット。

2.カットしたフチは竹を繋いでいる糸がほどけないように、テープで留める。

3. ゴザをロールしたキャンバス(絵)に巻きつける。
ゴザの幅がキャンバスより短い場合は2枚のゴザをキャンバスの幅に合わせてズラして巻く。

4. ゴザに巻かれたキャンバス(絵)。

5. 上下を補強

6. さらに緩衝材を巻きつける(念のため)

------

完成!!!!!!!**

最後はテープを上からグルグル巻きにしたのだが、
郵便局の方が私のグルグルの遅さに見かねて
慣れた手つきでグルグル巻いてくれた。
上海、人がお節介で優しい。

グルグルテープを巻かれているゴザ(絵)
ダンボールの時よりかなりコンパクトに。

郵便局(EMS)の方々。

荷物を送るときも、送り返されたときも、そして再度送るときも、
言葉が通じない中、気にしてくださり、助けてくださり本当にありがとうございました…!

来週は帰国のために更にEMSにお世話になります。

そして、ゴザ、最高。

サイズ調整が簡単で、強度があり、使い回し可能なゴザ。最高。

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