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新年度になると思い出す…なぜ保護者会の自己紹介で、息子が発達障害だと言わなければならなかったのか

うちには発達障害で不登校の中学生の息子がいる。

この息子が3歳の時、幼稚園に入園したが、それはもう壮絶な一年間で、とにかく行きたくないとカンシャクを起こす息子を、何とか幼稚園に行かせることで大変だった…今となっては、幼稚園なんて義務教育でもないし、無理やり行かせなくていいと分かるけど、当時は何とか息子を『普通』に強要させるので必死だったように思う。

しかしまぁ『育てにくい』なんて言葉では収まらないほど大変な子だったので、地域の保健師さんに、ずっと息子のことを相談していた。

ある時、保健師さんが「保育園に入園してみませんか?」と言った。

ちょうど下の子を妊娠しており、私は働いてはなかったけれど、産前産後の何週間か、上の子を保育園に入れてもいいルールがあるらしく、しかも保育園に空きがあったので、保育園へ入園させることになった…まぁ下の娘が生まれてから私は精神科に通う事になったので、結局は下の娘が卒園するまで保育園にはいられたのだが。

そして息子が保育園への入園手続きの時、教育委員の人に、他の地域では保育園の障害者枠があるが、うちの地域では障害者枠というのは無いので、障害があるからといって保育園に入れさせてあげる訳ではないという、よく分からない確認にイライラしながら、紹介してくださった保健師さんもその場にいたが、教育委員の人になぜこんなに下手に出るようなヘコヘコした対応してるんだろう?教育委員ってそんなに偉いのかな…と思いながら手続きし、保育園に入れることになった。

ちょうど4月から入ることになり、担任の先生には予め、うちの子は発達障害だということを伝えていたが、

年度始めの最初の保護者会の時の自己紹介のときに、うちの子が発達障害ということを皆さんに話すよう、担任の先生に言われた。 

今なら「なんで言わなきゃならないのですか?」と言えただろうけど、当時は、保育園に入園させてもらえたし、先生の言うことはきかないといけないと思い込んでいた為、私は何かモヤモヤしながらも言った。

後で思った事だけど、

もし息子が暴れたりして他の子に傷つけるような事があったら、保育園で全責任を負いたくないからだろうな

…と思った。

息子は現在中学生だが、未だかつて、他人を傷つけたことは一度もない。

そして当時のその担任は、うちの子の担任を2年続けてやった後、園長先生になっていた…ものすごい偏見と嫌味を承知の上での発言だが、うちの地域の公務員は、責任逃れをうまくやれる人が上にあがれるんだなと思った。

しかもだ、息子が小1の二学期から行きしぶりが始まり三学期には学校に行かれなくなり、小2の時、私が付き添い登校して給食だけ食べに行っていた事があったのだけれども、給食を食べている時、突然、息子が泣き叫び出した事があった。

よくよく話しを聞いてみると、保育園の時の加配の先生に、給食の時に注意された事があったらしく、それがフラッシュバックしたようだった。

私も、その加配の先生には「?」と思う事が多々あり、私だけがそう思っているのかどうか確かめたかった為、息子が保育園を卒園したからだが、息子の同級生のお母さんに、思い切ってその加配の先生の事を聞いたら「あんな先生、保育園に置いてちゃダメだと思う。」と言っていたので、被害に遭っていたのは、どうやらうちだけじゃないんだな…と思った。

一体、何のための加配の先生なんだ…子どもがトラウマになってしまうほどの叱り方をしたのだろうか…予め、うちの子は発達障害だと、先生にだけでなく保護者達にも発表したくらいなのに。

しかも年度始めに先生には、息子の特性などをまとめたサポートブック(当時、通っていた療育機関でアドバイスもらった)まで作って見せた…ちなみにこれを小学校でもやったら、これまた教育委員の人に、サポートブックを先生に見せるのはいいけど、それを見たからといって特別な配慮はできません…と言われ、悔しい思いをしたことがあったな~。

しかしまぁ保育園を卒園して一年以上経っているのに、突然思い出して泣き叫ぶなんて尋常ではない…息子が小学校を卒業するくらいまで、何度も何度も「なんであんなひどい保育園に入れたんだ!」と息子に言われていたのを思い出す。

下の娘を保育園に入園させた時は、息子のフラッシュバック事件を保育園に話して、くれぐれもあの加配の先生を娘のクラスにしないでもらうよう、保育園に頼んだ。

相談した同級生のお母さんにも、保育園には言っといた方が良いよとアドバイスもらったからだ。

そしたらその通り、娘のクラスには、その加配の先生は来なかった。

そしてその2年後、その加配の先生は保育園を辞めていた。

うちの地域は、子どもの人数が少ない田舎である。

そして田舎あるあるだか知らんが、新しいことをなかなか取り入れようとしない。

うちの地域では、『発達障害』なんて最近できたような得体の知れないものは、そう簡単には受け入れないぞ!という感じが、10年前はしていたように思う。

なので、私は10年以上もずっと教育委員と戦って来たような気がする。

だって、隣町はとっくの昔に取り入れているような事も、ほんの数百メートル離れている土地に住んでいるというだけで、同じことはしてくれないのだ。

そんな、発達障害にとってアウェイだらけのこの町で、私は相当がんばってきたような気がするので、私の後に、発達障害の子を持つ親御さんに困り事があった時、私の時よりかは理解してもらえたのでは?と思う。

しかし本当に、発達障害だったり不登校を持つ親って、普通に学校行けてる親と比べて、色々と傷つくことが多いんだな…って思う。

今まで本当によく頑張ってきたし、今もめっちゃ頑張ってるね…わたし。





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