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今日の地図 口当たりのいい朝が うららかな風に弾ける コーヒーを味わいながら 忙しくなりそ…
命の肌触り 花吹雪に誘われ 小走りで坂を駆け上がった 息切れがひと休みを促す 心の痛みの意…
賞賛の時 夢の中 願いを叶えた憧れの私がいた 希望を織りなしていた承認欲求が満たされ 賛…
空を見る 悲しい時 空を見る 誰かに分かって欲しい時 悔しさで胸が押しつぶされそうな時 …
理想のお化け 理想のお化けは目が八つ 人間に近い姿で 人間と同じ場所にふたつ 頭の後ろにひ…
私にできること 柔らかな冬の日差しが リビングをすっぽり包む 平和な瞬間はいつも温かく澄ん…
誕生日 蝋燭の炎の向こう 温かい橙色が照らす優しい笑顔たち 私がこの世に生を受け 今ここで生きていることを 心から喜び祝ってくれる家族が いつもそばにいてくれる 私の全てが愛で肯定され 受け入れられている 私自身にさえ 信頼が永遠の真ん中に横たわり 安心の泉に浮かぶ 胸が熱く満たされ涙が溢れる 値するものとして 私はいったい何が捧げられるだろう
透明パネル 最初の頃の戸惑いは消え いつしか慣れていった 透明なパネルが人との間に置かれる…
ちょうどいい 虹を見上げたら 見えない未来に向かい ただ夢中で思い切り 手を伸ばしていた日…
償いの期限 償われるべきだと信じる人々は 彼等にとっての真実を語り続けながら言う 「決して…
リフトマン* セキュリティーの行き届いた ムンバイの自宅フラット**で リフトマンの青年…
初恋 久しぶりに会うと どう接したらいいか分からなくなる 怪我が治りかけの足を庇って 普通…
飛ぶ 夏の湿った夕空を飛行機が飛んで行く 真っ直ぐ目的地に向かう意志の塊の如く 細かい濃淡…
魚さん シンガポール人だった彼は 帰化して「魚」さんになった 母国語の名前の音が魚と富を意味し 縁起がいいからとのことだった 日本人の奥様は４０歳で妊った 「卵じゃないわよ」と笑った ご夫妻は 静岡の海沿いの町に魅せられ 身寄りのない地に躊躇わず移住した ガラス温室のメロン栽培に夢中になり 独自の品種を開発した パートの年配女性と和む 濁りを知らない海水のような地元人になった 「捨てたわけではない 新しい衣を纏うことを選んだ」と 太陽に目を細める彼は 変わらぬ彼自
