見出し画像

【詩】賞賛の時

賞賛の時

夢の中
願いを叶えた憧れの私がいた
希望を織りなしていた承認欲求が満たされ
賛美と艶羨を湛えた数多の瞳が
星形に輝きながら私を見つめていた

私は全てのネガティブから
白い羽のように解放されていた
どうしても手放せなかった否定や後悔さえ
陰を引きずるには取るに足らない
日向の枯草と化していた

目覚める
洗面台の前に立つと
鏡の向こうから寝起きの私が見つめていた
むくんだ顔 寝ぐせの髪 よれたパジャマ
思い通りに行かない現実がよみがえる

「頑張ってるね」と微笑みかけてみる
昨日の落ち込みからは
随分回復しているようだ
睡眠の魔法
身心の真ん中が満ち足りる

ありのままの飾らない私
まだ手の届かない夢に向かって
ありふれた美しい人生をもがいている
私という尊い舞台の途中で

夢が叶っても 叶わなくても
どんな私も私
短所も込みで丸ごと優しく受け入れよう
大丈夫
私が全部分かってるから

きっと
生きている全ての瞬間  
いつも 
今が
賞賛の時


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?