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意地を張らずにランチを食べる

「もう知らない。」
そう思って、一度LINEの画面を消してスマホと顔をまくらに押し付ける。
涙が自然と出てくるほど、ショックを受けたけど、しょうがないものはしょうがない。大人なんだから、仕事の都合ぐらいわかってるよ。

3歳ぐらいの子どもがお母さんにオモチャを買ってとせがむように、オーバーサーティーを迎える女子がやっても痛いだけ、と分かりつつ、脳内の私は3歳児同様。
欲しいものは欲しい、それを拒絶されると涙がでる。多忙な彼とのデートは晴れを予言してスコールを降らせてしまった天気予報のように時々外れる。
でもそれはしょうがない事だし、しょうがない職業だと知っていて彼を好きになって付き合ったから、大人な振る舞いをするしかない。というか、それで自分の心をどうにかコントロールしようとしているだけなんだけど。

普段は大丈夫でも、連日のリスケが重なったり、月イチ女子的メンタル崩壊期間のせいで「またか」なんて思えてしまうのも、正直彼には知ったこっちゃないこと。これをコントロールできない私が子どもなだけ、と今日も自分を言い聞かせて「そしたら今日のデートはキャンセルにする?」なんて気の利いた女子を演じる。一通り脳内でバッドエンドな被害妄想を終えた頃に彼から予想もしなかった返事がきて、今私は、彼とランチを食べたあとにとあるカフェでこれを書いている。

今日は会えないと思ってあのメッセージを仕方なしに送ったけど、彼と会って一緒の時間を過ごして、今日の私はとても心が救われた。
彼の私に対する愛情がまだ消えていない事を知れて、ちょっと心に余裕がでたのか「私、嫌われているのかと思ってた。」なんて本音をこぼしたものだから彼は思っていた以上にびっくりしていた。「例えば?」と聞かれたけど、思い当たる事を考えてもやっぱり自分のメンタルとか被害妄想が暴走していただけだったのかなと思うと、やっぱりあの"悲劇の独り時間"は、くだらないほど無駄な時間だったのかなと思ってしまう。
ただ、そう思えるのも意地を張らないで「ランチだけでもしたいな〜と思っているんだけど、どうかな?」と提案してくれた彼のお誘いに答えたからだ。ちょっと拗ねて意地を張っていた私だったけど、今思うと意地を張らなくてよかったなと心底思う。だってあの時、意地を張っていたとしても彼にはチンプンカンプンだったから。

彼と私の性格上、きっと今回みたいな事はこれから先もあるんだろうなと思うけど、そんな時、冷静でいられるか分からない私にとりあえず言いたいことは「意地を張らずに、とりあえず彼とランチだけでも行きなよ。」かな。


女心は複雑だ。あ、私だけか?笑

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