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若者の「働く」はSDGsのどれにあてはまるのか問題

最近のNPO向けのプロダクトやサービスに申請しようとすると「SDGsのどれにあてはまる事業ですか?」という項目が用意されています。

で、じゃあウチはどこにあてはまるのかなと思ったら「若者支援」だけを考えるとちょっと選びにくい...こういうのって地味に影響するので今後のためにちょっと調べてみました。

●100文字でわかるSDGs概要

SDGsの基本的なことはこちらを読んでいただければだいたいわかります。イマココラボさんの記事、めっちゃわかりやすかった...

<さらに簡易にまとめると...>
●グローバルに解決すべき課題を17の目標でまとめたもの
●目標には「ターゲット」と呼ばれる具体的な課題が設定
●さらに詳細な「インジケータ(指針)」もある
●現状、230の活動がSDGsに支持されている

若者支援と関わる3つのテーマ

ターゲットレベルで若年無業と関わる問題はどれだろうかとターゲット(169個) の中から探ってみるとだいたい3つくらいが当てはまるように思います。

●その他項目について
2の「飢餓」、5の「女性」、8の「労働」に関するものはどれもなんとなく関係ありますが、絶対的貧困の課題や権利の問題で直接の支援とは異なるので今回は外しました。

個々の目的とギャップ

もっともフィットしていると思われる8のインジケータまで深掘りすると、15歳から24歳までという指定が入っているようでした。

日本においては、若年無業の定義では39歳までが支援領域になるので、活動の一部がSDGsと合致した範囲といえます。早い支援ができるほど予防的な活動になりますし、支援に要する時間が短くなることはわかっており、国で推進している「切れ目のない支援」にも近いもののように感じています。

ただ、年齢が高い層の支援をないがしろにはできませんし、就職氷河期の支援は調査も進みこれから推進されていく分野でもあります。

次にスキルセットという点で近しいこちらですが、こちらもインジケータまで読んでいくと技能の具体例としてICTスキルが明示的に書かれています。

確かに情報通信系の業種は今後人不足になることは予測されていますし、むしろそれ以外の業種の人材需要は落ち込んでいくように言われているのは確かです。なので、ICTを身につけてもらうことはほぼ必須になりつつあるのも事実...

ただ、必ずしも全員がICTに進めば解決なんてことなくて、個々に合う/合わないの意識があるので、それ以外の「雇用・働きがいのある人間らしい仕事」への技術も検討する必要があるのではないかなと...

ターゲットの内容を読み解いて「貧困層や脆弱な状況にある人々の強靭性を構築し、経済・社会・環境的ショックの軽減する」とすれば、それはありだと思ったのですが、インジケータは基本的に天災に対する強靭性という意味合いのものばかりだったので、現時点では天災への耐性に力が入れられているようでした。

日本に限らず、経済動向で働けない状況や社会文化のリスクなんかもあるかと思うので、そういうところはあるのかなと思うのですが、気候変動なんかでの被害の大きさを考えると今、力を入れるべきものを絞っているのかも。

できること。できないこと

SDGsで表現できることもあれば、それだけでは伝えきれないものもある。そんな当たり前だけれど、大切なことを頭に入れておかなければならないですね。

今後は企業さんのアクションもさらに活発になっていくでしょうし、NPOとしては連携しながらより大きな活動をしていくことができそうですね。
合わせてSDGsだけではカバーしきれない部分の深掘りを行うことが必要なように感じています。

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