NPOって資産運用しちゃいけないの?調べてみたけど詳しい人にもっと教えて欲しい。
NPOの資金調達は営利企業とずいぶん違うそうです。
事業から収入を得られるのは変わりませんが、助成金とか委託事業のような再分配の働きで資本が流れてくることもあります。最大に異なるのは寄付だとよく言われます。
この手の話はすでにたくさん書かれているので、僕なんかみたいな実践が伴わない人が書くことはあまり価値がなかろうと思っています。
本当に他の可能性はないのかな?と思って、真っ先に思いついたのは資産運用でした。「もらう」でも「集める」でもなく「増やす」ことはできないのかなと。
前から不思議だったんですけど、大学は資産運用するんですよね。私立大学が中心なので、実際のところ営利企業がやっているだよという印象でしたが、2018年には規制緩和されて国立大学も実質的に資産運用が可能になりました。
こうなってくると営利/非営利といった背景はその実行に関係なくなってきたのではと思うわけです。
で、じゃあNPOが資産運用するのって法的にはどうなんだろねと思って調べてみましたら、内閣府のNPOページにしっかり書いてありました。
(内閣府NPOページ:経理・会計質問一覧から抜粋)
うーん、
●株を発行することはできないよ
●活動資金を得るための資産運用は禁止はされていないよ
●出資的なことはできないよ
と読み取りました。
どうも法的には問題なさそうです。賃借対照表にも「投資有価証券」とかありますし、それそのものはOKなのでしょうか
海外NPOの状況を調べてみる
NPO文化がもっと広まっている海外ではどうなんだろかと思って海外情報を探してみました。
"Excluding foundations, one in five nonprofits receives at least 5 percent of its income from investments."
ー5団体にひとつは収入の5%を投資から得ている
"The idea that a nonprofit shouldn't hold stock makes a degree of sense, but such a prohibition would keep the nonprofit from making smart investments to further its charitable purpose. "
ーNPOが株式保有すべきでないという意見に一定の理解はするが、禁止することが慈善活動を促進する賢い投資を妨げる。
情報としてはちょっと古い+翻訳は適当ですが、否定的な意見はありつつも、事業継続のための資金調達は行われているようです。
米国でいうところの認定NPOが提出している会計報告「Form 990」には「Investment income」の項目が用意されていて、その大小はあるもの歳入があるようです。
日本でもトレンドになるのかしら…?
なんだかんだ事業規模が大きい団体も増えてきた昨今、より継続的な資金調達が起きていくのかもなーと思います。
ただ、すでに海外でも出ているようにNPOと資産運用がリンクしないのは確かにそうだろうなと思うところではあります。
これからNPO職員のなかに投資運用を専門にする人が増えていくのかなぁ、そういう人も非営利の世界に関わるようになったら面白いなぁと楽しみです。すでに実践している団体さんとかあるんでしょうか。
これからのNPOをエンパワメントする役割になりそうだと思います。
今後も注目です。
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