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星空


夜明け前 商店街のアーケード
くすくす笑って過ぎる恋人たち
ケータイに夢中な女の子

暗い街の上 
空いっぱいに広がる星
この瞬間
地上にいる誰よりも
私と親しいものたち

星よ
そこからどれだけ長い間
地上をながめているのか
浮かれて歩いた春の夜も
うつむき泣いた冬の宵も
知っている君よ


ーーーーー

旅先でひとり歩く時、私はわたし一人なんだなぁ、生まれてから今日まで四六時中一緒にいてくれたのは私だけなんだなと、当たり前のことに今さら驚く。

私の次に長い期間、わたしを見ているのは多分、星たち。もし輪廻転生があるなら、星たちは私の過去世も見ている。不思議だ。

今、周囲にいる大事な人たちも、長い長い歴史の中で見ればまばたきの間にすれ違っているだけで、人は一人で生まれ一人で死んでいく。
そう感じることは私にとってさみしさよりむしろ、今、目の前にいる人のかけがえのなさを痛感させ、一層いとしさがつのる。

人生は旅って、私にとってはこんな感じ。


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