人の気持ちは繊細で説明できないってこういうこと。2000年代、深津絵里さん主演ドラマ/恋ノチカラ・スローダンス
コロナによって昔のドラマの再放送がされるようになって、自分が好きだったことを思い出した。それがいづれも2000年代の深津絵里さん主演のドラマだった。
【1】恋ノチカラ
【2】スローダンス
どちらも、日常生活で誰もが起こりえそうな仕事や恋に悩む女性の繊細な気持ちを、深津絵里さんの白い肌、華奢なスタイルから出てくる透き通った声による演技が説得力を持たせるから、心に届く。人の気持ちって簡単じゃない、うまく説明できないけどでもこう感じたから仕方ないじゃんという繊細な部分の表現が本当に素敵な方。時代は変わっても、仕事や恋に悩むことはなくならないから、いくつになって見ても面白い。
恋ノチカラは、主題歌「キラキラ」も本当に素敵で、特にイントロが好き。深津絵里さんの透明感と、透き通ったようなこの曲がとてもマッチしている。
貫井企画のメンバーが徐々に一つのチームになっていくのも、見ていて嬉しくなる。仕事ドラマや、梨泰院クラスが好きな人も楽しめると思う。
スローダンスのもうひとつの楽しみ方は、妻夫木聡さん。いざとなった時に自分の気持ちをなかなか伝えられない、いわゆる世間一般の「普通」のイメージを演じるなら妻夫木聡さんしかいない。というのがこのドラマでも見られる。それでいうと、ちょうどスローダンスの1年前に、オレンジデイズが放送されていた。
これも主役が妻夫木聡さんで、いざとなった時に自分の気持ちをなかなか伝えられない、いわゆる世間一般の「普通」の大学生を演じられている。大学1年生になった時、早速キャンパスの芝生の上でオレンジデイズごっこのようなものをしていた(笑)その隣に、オレンジデイズに出ていた5人が居てもおかしくないくらい、それくらい、自分の身近にいそうな人を演じるのがとても素敵な方。
あくまでも個人的な考えだけど、今はテレビ自体が見られない時代だから、考察だったり、社会問題を取り入れたりと、「見てもらうための工夫」が目的になっているドラマも多いように思う。
でも私が好きなドラマの面白さというのは、2時間で完結される映画と違うんだから、実際に起きていたり、誰もが起こりえるようなできごとを切り取って、その時の人の感情を丁寧に描くから、見ている人が自分のことに置き換え、共感をし、感情が動くということ。
紹介した2つの作品は、ハラハラドキドキしたり、伏線を回収したりという面白さはないけど、私にも起こりえるような日常を切り取って、揺れ動く感情を丁寧に描いている作品だから、好きで、何度も見返したくなる。
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