シングルマザーとして生きる

息子が4歳の時、離婚をした。
その報告をしたとき、私の母が言った言葉。

①「どんなことがあっても子供は引きとりなさい」
②「親としては、あなたがこれからずっと一人で生きていかなければならないことを、どうかとは思う」
③「実際に生活が回るのか」

という3点であった。

①については、そのつもりであったし、元夫もそう合意していた。
「息子は私が引き取る」そう答えた

②については、昭和の時代に生まれ育ち、「女性として一人で生きていく」という選択肢が珍しかった母の時代を思えば、当然の心配であろう。
これについては「自分で決めた事なのだから、私が自分の人生に責任を持つしかない」と答えた。

③「生活が回る」という言葉が意図するものに一瞬迷ったが、これは経済的なことよりもむしろ、家事育児の多くをもと夫に任せて仕事ばかりしていた私に対し、あなたに家事育児までができるのか、そういう心配だったのだと思う。
この解決法に私自身迷っていたのだが「やるしかないんだよ」、そう答えた。

私たちは大きな問題もなく、仲が良い夫婦だと思われていたと思う。
友人に元夫あるいは結婚生活の愚痴を述べることもほとんどなかった。
周囲の人たちにとっては、青天の霹靂であったろう。

けれど私はもうこれ以上結婚生活を続けられないと決断した。

そこに至るまでは悩み、立て直そうと努力し、苦しみ、やり過ごそうとし、ひとり泣き、十分に考えて決断した。
別れることにもう迷いはなかった。

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