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乳がんになった私 #66「術前化学療法終了」

10月18日、手術前の抗がん剤治療最終日。

まずは診察。右胸と右腋をエコーで見てもらった。

しこりは順調に小さくなっていそうだと先生に言われ、少しほっとした。

私は痺れがかなりひどくなっていることを先生に伝えた。実は、痺れを緩和するための漢方を少し前から処方してもらっていたのだが、2週間ほど飲んでみたものの効き目は感じられなかった。

S先生「漢方じゃなくて、痺れを軽減するためのタリージェという薬があるんだけど、かなり眠気が出るんだよね。飲み始めたら、様子を見て薬の量を増やしていくというもので…もうすぐ手術だし、それを飲み始めるなら手術が終わってからがいいんじゃないかなと。」

私「なるほど…じゃあ、手術後からにします!それまでは耐え忍びます!」

S先生「分かりました。今日で術前化学療法は最後ですね、頑張りましょう。」


この日、外来治療センターはとても混んでおり、点滴を開始するまでかなり待った。

術前化学療法の最終日にして初めて担当してもらう看護師さんだった。淡々とテキパキ仕事をする、クールだが安心感のある看護師さん。私の血管に針を素早く刺した。

12回目のパクリタキセルの薬剤が、点滴の管を通って全て私の身体の中へと流れ込んだ。

こうして私は、5月頭から開始した約半年間の術前化学療法を無事に終えた。

次はいよいよ手術に向けて。


私のがんの位置や大きさから、全摘することになるであろうと最初から言われていた。私も最初から覚悟を決め、そのつもりでいる。

だが、治療の成果で、もしがんがとても小さくなっていた場合、部分切除の選択肢もあり得るのか…?そんな考えが少しだけ頭によぎった。

兎にも角にも、検査だ。それで術式が確定する。

MRI、CT、マンモグラフィ。3月に、乳がんかどうかを調べるために行った検査。今度は、薬がどれだけ効いたのかを知るため。


そしてさらに、明日は初めて脳のMRIを受ける。

#59で書いたが、頭痛や視力の低下が気になり、脳転移を少し不安に思っていた。

先生は大丈夫だと思うと言ってくれたのだが、どうしても不安な気持ちは消えず、だったら検査をした方が良いと思った。なんともないことに期待。不安要素をひとつ取り除きたい。



脳のMRIのために、昨日に引き続き病院へ。受付を済ませ、順番を待つ。

部位は違うが手順は同じ。そして胸部のMRIの時と同様、爆音が様々なリズムで鳴り響く。

音を聴いていたらあっという間だった。


終わってから、お昼ご飯にラーメン屋へ行った。以前はしょっちゅうラーメンを食べていたが、今では月に一度か二度。至福の時間。


来週が胸部のMRI。再来週はCTとマンモグラフィ、そして全ての検査結果を聞く。

結果を聞く時は、きっとまた緊張するんだろうな。

(#67へ続く)
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