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営業が多いと売れるのか問題

前回のnoteの最後に、営業組織は多ければその分売れるというわけではなくて、むやみに増やすと歪みを生んでしまうことも。という話を書きました。

もちろん潤沢な資金があって、底なしの営業先があれば人は多いほうが短期間で成果を出すことができるかもしれないです。ただ人はモノではないので、欲しいと思って採用して、不要と思って削減するような気楽な資産ではありません。例えば今回のコロナのような誰も想定していなかった自体になってそれが自社のビジネスを直撃してしまった時に、会社を信用して関わってくれた人を簡単にさよならできるはずがありません。

手が足りないから採用する。その前に洗い出さなくてはいけないのは、今の営業組織のメンバーひとりひとりの仕事の棚卸しです。

人が一日に与えられている時間は誰も共通です。一般的に一日8時間働くとして、その8時間の間の仕事や作業の中で「①本来その人がやる必要のないこと」「②その人がやった方が良いが、もっと時間を短縮できること」があるはずです。

①本来その人がやる必要のないこと

これはクリティカル・シンキングの題材によくなりますが、「取引先のお客様から、商品・サービスの使用方法や一般的にある質問が直接担当営業に来て時間を取られている」というものが一つの例でしょう。この場合、根本的な問題は「お客様に不明な点を持たせてしまっている」ということです。これはネットサービスならUIを改善したり、チュートリアルを入れたり、FAQへの導線をわかりやすく変更する etc. が解決案の例です。本来その人がやる必要のないことは、他の人に代替するとその要員がまた必要になるだけで、根本的な問題を明らかにすれば、必ずしもそこに人員が必要でない場合もあります。

②その人がやった方が良いが、もっと時間を短縮できること

これはいくつかにさらに細分化できます。まず、各人のスキルセットや経験の違い。例えば入社したての新入社員は社内のツールの使い方にも慣れておらず時間がかかりますが、毎日触っている営業アシスタントの人は容易く使える、などのケースです。この場合、経験を重ねることで時間は短縮されるので、経験値を上げるように仕組み化すれば良いだけです。

別の事由として、そもそもその作業自体が非効率なものであること。社内のツールがとても使いづらく複雑なものだとすれば、それ自体を改善する必要があります。その人が知る方法が実は非効率なものだとわかれば、もっと効率的な方法を教えるべきですが、属人化されるので本来はマニュアル化されている方が良いでしょう。

こんな感じで、まずは現状の仕事・作業の棚卸しと、作業については最大限の効率化をしてどのメンバーでも作業時間に差が出ないようにすることです。その上で人員が足りなければ、「営業力のある」人を採用する。

営業力ってなんでしょうね?というお話はまた次回。



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