寝ること、起きること、座ること(一部)

1.姿勢と動作のつながり

前回の復習と補足として

①動作は開始する姿勢に影響される
②動作を終了した姿勢は動作に影響される
③動作を終了した姿勢は開始する姿勢に影響される

ことが挙げられます。

2.寝ていること、座っていること、立っていることの見方、それぞれのつながり

仰向けで寝ている姿勢の

①頭の位置、傾き
②胸の位置、傾き

③腕の位置、傾き
④骨盤の位置、傾き
⑤足の位置、傾き
をみてください。
その後起きあがり座った時には
骨盤以上は概ねその形か、少し足側に傾いている方が強調されて傾いていることが多いです。
立っている姿勢はより、傾きが大きくなるかそのままです。

この時の姿勢で寝ている状態と座っている状態の傾きがあまり変わらない場合は姿勢の問題が大きく、姿勢への介入を優先的に考えます。

もし、傾きが大きくなった場合は
①どの位置がより顕著になったかをみる
②顕著になった部位とその下の筋力のバランスをみる
③間の起きあがる動作の方法をみる
④顕著に傾いた部位とその上下の部位の使い方をみる
の順で評価していきます。

動作の方法の見方としては
①どこの部位から動作が始まっているか
②どこが一番頑張っているか
③一番最後に終わる部位はどこか
を見ます。

3.実際にあること-寝ること、起きること-

グループホームで動作がしにくくなった方によく見かけることとしては
寝ている姿勢から起きあがりにくい状態の人が多い印象です。

首がのびていて、足がまがり、ベッドとからだの隙間が多いことで、寝ているときから体に余分な力が入り、その姿勢を強めていってしまう
といった具合です。

首が伸びていると頭が後ろに傾くので、重い頭が後ろにいき、上向きにいきにくいです。

体に余分な力が入っていると
一枚の板の状態になってしまい
少しずつ各部位を動かすよりも
起き上がるために必要な力が大きくなり
起きあがりにくい状態になります。

足が曲がっていると
重い上半身を起こすための
重りの役割を
足が果たせなくなります

まずは寝ている姿勢から見つめ直すと
普段の生活のしやすさや
今後の生活が悪くならないように
関われることが多そうです。

動作についてですが、
今その瞬間できるのももちろん大切ですが、
どれくらい続けることができるのか?
かえって他に悪い影響を与えないのか
をしっかり吟味した上で行うことをお勧めします

療法士はその瞬間だけでなく、これからの生活にも影響してしまう仕事です‥責任重大ですよね

大分長くなってしまいました。次回は座ること、立ち上がることについて書いていきたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました!
※私見を多く含んでおります。このような考え方もあると思って見ていただればと思います。

※曖昧にしている部分があります。詳しい見方は専門書籍などでしっかりと勉強されることをお勧めします🙇

作業療法士 保健学修士 認知症ケアやグループホームでの業務などについて発信していきます!! 応援よろしくお願いいたします😊