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首長国めぐりラストは雄大なラスアルハイマ、思わぬ出会いが(10/29)

今日ついに、10月いっぱいかけてがんばってきた「首長国めぐり」が完結すした。ラストは、UAEで一番北にあるラスアルハイマ首長国(RAK)。雄大な自然とのんびりした雰囲気のおかげで、最近人気が出ているらしい。

他の首長国に行くときと同様にメトロのユニオン駅まで行くが、乗るバスはこれまでと違う。ドバイの交通局(RTA)バスではなく、「RAKTAバス」というRAKの交通局が運営するものだ。乗る前にネットからチケット予約と座席指定(女性専用がちゃんとある)ができてドバイよりハイテクというより力を入れているのかなと思ってしまう。

サイトで支払いもできたが、私はバス停のカウンターで現金払いをした。行きは20AED(約800円)、帰りはなぜか値上げした27AED(約1080円)。たったこれだけで日帰り旅行に連れて行ってくれると考えたら、かなり良心的だしお得だと思う。もっと広まればいいのにと思うけれど、人それぞれお金を使う部分は違うので仕方ない。今の私は交通費が最優先。

途中、2週間前に行ったウンムアルカイワイン首長国を北上していると、遠すぎて見に行けなかった博物館の横にある古いモスクを思いがけず見ることができた。なるほどRAKTAバスを使って途中下車する方法もあったのか、と答え合わせ笑 

ラクダ牧場のような丘の前も通った。ドバイを出てみてやっとわかるアラブ感が満載。

降り立った終点のバスターミナルはRAK市内から少し離れたところなので、目当てにしていたRAK国立博物館に行こうとタクシーに。ターミナルにたまたま女性ドライバーのピンクタクシーがいたので、一応片道の値段を聞いてからお願いした。ドバイ以外だと現金払いがまだ多いので、手持ちがなくなると困る笑

博物館に入ると、無料ガイドサービスがあるらしいことを発見。少し気になっていたら、典型的なムスリム男性の格好をした人がガイドをしているのが目に入った。おそらくUAE人(英語でエミラティ)。ちょっとオーラがある笑

ガイドが「あなたも参加しなよ」と言うと、お客さんだったフランス人の40~50代の夫婦も快く「一緒にどうぞ」と言ってくれた。ありがたい。

ガイドの説明でとくに面白かったのは、囚人を遠くから連れてきて豪華な椅子やベンチ、宝石箱のような形の収納箱などを作る仕事をさせていたこと。博物館がある場所はもともと首長の宮殿だったらしく、来客が来て売れるとそのお金が囚人の収入になったそう。日常使いとは思えない家具の美しさに反して、話は非常にリアル笑

また昔、UAEがある場所を攻め入ってきたポルトガル人のおぞましい話も。このガイドによると、大人も子どもも構わずアラブ人の舌を切ってうまく「R」が発音できないように(ちょっとくぐもった感じになる)したらしい。大人の発音を聞いて育つ子どももうまく言えないという負の連鎖に・・・

ツアー後、このフランス人夫婦がガイドに「RAKのおすすめスポットは?」と聞いていた。ガイドは「海も山も見渡せるダイヤフォートという美しい場所があるよ。階段239段を登らなきゃだけど絶景」と返事。

するとなんと、私からは頼んでいないのに「このフランス人夫婦のご厚意+エミラティガイドの念押し」によって、夫婦の車で私も連れて行ってもらえることになった笑 もちろん安全性や帰りのバスの時間など考えたが、二人からは見るからに良い人の雰囲気が漂っているし、何より奥さんはフランス政府で働く職員。怪しくはない。

夫婦は7月にUAEに来たが、あえてドバイには寄らずRAKやドバイの隣のシャルジャ、世界遺産があるアルアインなどに足を運んできたらしい。私と何となく好みが合いそう。

山に入っていく道中に子ヤギの群れがいたり、フォートを登ってみるとニワトリの鳴き声が聞こえたり、時折モスクからのアザーンが被ったりと面白い。ドバイでは絶対に見かけない光景。日本でも高い山を見慣れていない私は、高く広くドーンとそびえる岩山にあっけにとられた。岩肌はごつごつしているけれど、磨かれて滑らかな感じもする。海が近いので、土には貝殻も埋まっていた。

帰りはバスターミナルまで送ってもらい、どう返しても返しきれないものすごい恩を感じた。ここまでさらっと親切にできるのはなぜだろう?行きのメトロの車内である女性に「ティッシュない?」と聞かれてパッと出せなかった自分を悔やむ。

帰りのバスが来るまで時間つぶしをしていたスーパー、お客の手荷物持ち込み禁止ルールがあってびっくり。のんきに歩いていたら急に「買い物が終わるまでかばんを預かるわ」と言われて、何か疑われたのかと一瞬冷や汗。万引き対策?

ともかく、ドバイを入れて7首長国すべてを訪れることができうれしい。「自分が見た○○首長国」をちょっと話せそうでうれしい。


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