「医師の気持ち、患者の気持ち、民間療法を行う人の気持ちを知りたい人」にとって役立つかもしれない読書感想文
みなさまこんにちは。柔道整復師・整体師・パーソナルコーチのAYUMIです。noteでは日々の勉強や読書の感想を「ココロとカラダを整える」ことに活かせるように書いています。
ほぼ自分のアウトプットのために書いていますが、誰かの参考になるかもしれないと思い、noteに残しています。
本日の本の紹介
本日はこちらの本の感想文です。
この文を選んだ理由
タイトルに惹かれて。
個人的に医療系の小説大好き!
本に何が書かれている?
(背表紙を引用させていただきました)
東京郊外にある古びた洋館。そこには先端科学では治せない患者と家族の「人生」を治療する名医がいる。
目が悪くなったのに車の運転をやめない父。怪しげなサプリにはまる母。民間治療に心酔した妻……。彼らが起こしたトラブルに思い悩む家族たちを迎えるのはスイーツと紅茶の香る不思議な診察室。イケメンだがちょっと変わり者の医師の青島と話をするうちに、誰にも言えなかった家族の秘密が明らかになっていく…。
この本から学べること
医師、看護師、患者、患者の家族、患者の職場の人間、民間療法を推奨する人、サプリ販売者などそれぞれの気持ちがわかります。
(ここからは私の感想です)
医師が民間療法に賛成しない理由
医師は患者さんの命や成長を最優先しているのだと思います。もちろん「治したい」と思っていますが、それ以上に「命にかかわることは見逃してはいけない」そのような意識が強いのではないでしょうか。失敗できないからこそ論文などからデータを見て判断しているのだと思います。それに対して民間療法を推奨する人は「治したい」という意識が強いように感じます。
医師も民間療法も「治したい」という想いは同じなのではないでしょうか。
本の中の医師の発言を引用します。医師の気持ちが表現されています。いろんな健康法を否定しているわけではない。だけど、体験談だけでは患者を守れない。だからデータが欲しいんですね。
医師が診察で何を思っているのか
実際に多くの医者が直面しているのは、休む間もなく次から次へと患者さんが訪れる現実です。限られた時間で適切な医療を施すことを求められています。でも本当はそれだけでは「足りない」と思っている医師もいるんですね。
いろんな医師がいると思いますが、みんな患者を「助けたい・治したい」という気持ちはあると思います。そうでなければこんな過酷な医師という仕事を選ばないと思います。私は医師ではありませんが、一応医療にかかわる資格も持っていますし、医師の仕事の大変さは見ていて分かります。
患者は何を思っているのか
「医師に見捨てられた」と感じた患者さんは、新しい治療(例えば「遺伝子治療」や「免疫療法」など)がとても魅力的に感じることはよくあるようです。それがまだ研究段階なのに、ネット上で大々的に宣伝されていると、ついつい見てしまいますよね。
本の中で患者さんはこんなことを言っています。
医師に見捨てられたと感じた患者さんは、民間療法にのめり込む可能性があることを匂わせますね。民間療法は体験談をたくさん載せて集客します。それを見ると、「こんなに治っている人がいるのだから、自分の子供も絶対治る!」と信じ込んでしまうのかもしれません。
口コミや体験談というのは、このような時に患者の判断を鈍らせる可能性があることが分かります。
本の中では、ステロイドの新聞記事は30年前の記事であり、民間療法のホームページでは30年前の記事だと記載せず掲載していたこと。現在は副作用がゼロではないがアトピーの治療に広く使われていることを医師が説明しています。
医療は日々変わるからこそ、いつの情報を参考にしているのかを気にするべきなのだという事を伝えてくれています。
民間療法をやる人は何を思っているのか
本の中では、ステロイドを使わず食事療法による体質改善で全快を目指す団体のことが書かれていました。
団体の代表者は本の中でこんなことを言っています。
実際に自分たちは症状が改善しているので、正しいということを認めてほしいという思いが伝わります。
叩かれても「困っている人を助けたい」という思いは医師と同じですね。
まとめ
私個人的には以前のnoteでも書きましたが、医療従事者や健康に関わる商品を売っている場合、前例のない治療やオリジナルの治療に関して発信をする際は、医学的な根拠を提示するべきなのかなと思っています。それが患者に真摯に向き合うことだと思うからです。
🐾あゆみ屋情報🐾
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