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不妊治療と本業と副業の狭間で悩み続けた結果、独立することにした36歳イラストレーターの決意の話

こんにちは!イラストレーター/グラフィックレコーダーのあゆみです。5年ほどずっと会社員を続けながらの副業でしたが、この2024年から独立しました!今回の記事はタイトルの通り。2023年、悩み続けた結果、独立するという決断にいたった話を書こうと思います。

こう見えてもいろいろ悩んだのよね~と言っているゆるいイラスト

悩みの種①不妊治療

妊活をはじめたのは2022年の半ば。一通りの検査をして、血液検査や内服薬、漢方などでアドバイスを受けてきました。これまではタイミング法のみなので、比較的ライトな不妊治療。とはいえ、働きながらの不妊治療は本当に、本当に、本当に苦しかったです。後述します。

悩みの種②イラスト・グラレコの副業

これに加えて、副業の悩み。妊活を始めたころと時期を同じくして、「いつか、イラストレーターとして独立する道もいいな…」という思いが立ち上がっていました。その理由はまたどこかで詳しく書けたらと思いますが、書籍の仕事を経験させていただいて、絵を描くことに対する自分の執着を改めて自覚した、というところが大きいです。

しかし、なんでこう大事な選択が重なるんだ~! ミセス無計画、行き当たりばったりお嬢さんである。妊娠を望む時期と、独立を考える時期が同時にきてしまったために、身動きのとりづらい状況に立たされてしまいました。

独立の道と出産の道との間で悩んでいる、ゆるいイラスト

その当時の本業はまだまだこれからというところで、もっと組織やプロダクトに関する理解を深めて貢献できるようになりたいという思いがあったので、仕事を辞める選択はありませんでした。副業は独立を意識して活路を開拓したいタイミングだったけど、タイムリミットのある妊活を優先することに。独立は出産・子育てがある程度進んでからでもできるのだし、年内に妊活の結果が出るように頑張ろう!という気持ちで2023年をスタートしました。

2023年、1987年生まれの私は本厄。きっちりと厄払いに行きましたが、まあまあハードな1年になりました。いくよ~!

なかなかハードでファンキーだった2023年

①職場でやたらと大きな変化が続く
頼りになる上長や同僚の休職や退職、組織改編によるチーム解散などが相次ぎ、職場環境はやたらと変化に富んでいました。まあ、おかげで社内のいろんな方と関係性をつくれて、面白かったけどね~。相対的に社歴が長い方になり、自分の立場や責任も自然と変化しました。「ここは私が」という場面が増え、仕事はおもしろくなる一方で、緊張感が高めの日々が続きました。

②そんな中での不妊治療、シンプルに辛い
仕事の緊張感が高まる中、月3~6回くらいは通院が必要。自宅から2時間近くかかる病院にその頻度で通院するのは、精神がかなり圧迫されました。とはいえ私はかなりいい方。会社はフレックス制&リモートワーク可で、平日でも自由に通院することができました。周りの方は良い方ばかりで、嫌味を言われたり無理解に苦しむことも全くありませんでした。

制度的にも社員の人柄的にも理解があり、得難い環境には心から感謝していました。でも、だからって楽なわけじゃない。いつまで続くのかわからないし、毎月のリセットは悲しいし、仕事に影響しないように心身のコントロールに気を抜けないし、つらいもんはつらいんじゃバーーーーーーーーーーーーカ!!!!!!!どこにもぶつけようのなかったストレスを、今ここにイラストでぶちまけようと思います。

「ここがつらいよ!働きながらの不妊治療」を表現したイラスト

③副業で訪れるチャンスを見送ること山のごとし
そして、副業。不妊治療と本業で精いっぱいだったので、積極的な営業活動はしていなかったですが、ありがたいことに常にどこかしらからお仕事の相談はあったので、週末の休みはだいたい副業の仕事にあたっていました。好きなことをしているとはいえ、ゆっくりと休めない日々にしんどさはありました。

そして、妊活中だから、先の予定をたてるのに気を遣う。イベントにてグラレコやライブアートのご依頼なんかがあると、めちゃうれしいのですが、通院など妊活スケジュールの都合でお断りせざるを得ないこともありました。単純に、本業と妊活で疲弊した状態が続いていたので、心身を休ませるための判断をしたことも。もし妊活がなかったら、本業がなかったらできたのに…。そんなやりきれない思いでチャンスを見送る判断も増えていきました。

そんな中、活躍されている方のSNSなんか見ちゃったりしてね~。私もやりたい!もどかしい!!!コンチクショー!!!という気持ちが襲ってフルコンボだドン!!!!!

SNSを見ておちこんでいる様子のイラスト

苦しさと悲しさが重低音のように響き続ける毎日。なんとか楽しいことを見つけて、気持ちを持ちこたえてやりくりしていました。美容に課金してみたり、おいしいものを食べに行ったり、時間がつくれた週末はダンスに行ったり。多少気持ちをぶち上げてみても、デフォルトではいつも悲しくて、イライラしていました。私ばっかり苦しいような気がしてきて、夫とのコミュニケーションがうまくいかないことも増えていきました。

唐突に訪れた決断のとき

そうしながら過酷な夏を越えたころ。なんだか元気でないな〜と感じていたとある休日に、突然、ぽろぽろぽろ〜っと涙がでてきて止まらなくなり、大泣きしてしまいました。11月初旬のことです。

不妊治療がつらくて大泣きしている様子のイラスト

ヒーッヒーッとひきつけのようになって、ろくにしゃべれないような状態でしたが、少しずつ時間をかけて夫と話をしました。「つらい。苦しい。もう頑張れない。」夫は、こう言ってくれました。「仕事辞めて、今あゆみが一番やりたいことをやって元気になろう。お金のことは心配しないで不妊治療も続けてほしい。」でも、今辞めたら育休がとれない…毎月の収入が途切れる…せっかくここまできた仕事の責任は放棄しちゃうの…??、とかいろいろ、手放したくないものがこの期に及んでもまだ頭を駆け巡ります。

でも、手放したくないものよりも、手に入れたいものがありました。それが「仕事を辞めて独立した場合の未来」。夫に、「仕事を辞めたら何をしたい?」と聞かれて、やりたいことやビジョンをかなり具体的にスラスラと語れました。やり抜ける自信もありました。これは、どん底な気分のなかで見えた、たったひとつの光でした。

こうなったら、答えはひとつ。リスクや損得はおいといて、気持ちの赴く方向に進むのが正解だ。

これが、独立を決意した経緯です。

とまあこんなかんじなので、まあ前向きに勇気は出したのですが、どちらかというと「こうするしかなかった」という決断でした。まあ大きい決断ってそういうもんかもね。

1年頑張れたおかげで円満退職

そんなわけで12月末で退職し、今に至ります。やはり「今後妊娠・出産した場合に産休・育休手当を受け取れない」という点が最後まで大きな懸念となり、決断したときは「ヒイッ生活できなくなったらどうしよう」とビビりまくっていましたが、決めてしまえばどうということはない。やるしかないし、これから私がつくる未来に胸をときめかせています。

退職するとき、社内外のいろんな方が私に嬉しい言葉をかけてくださいました。「これからも仕事お願いするね」とか「組織に必要な人だった」とか。この年末まで頑張れなかったら、たぶんこういうコミュニケーションはなかっただろうなと思えるような言葉ばかりで、苦しかった一年の最後のご褒美と思って受け取りました。同世代~上の世代の方が、男女問わず、不妊治療のつらさについて共感してくださったりしたのも嬉しかったな。

不妊治療のつらさに共感してくれた人たちのイラスト

そんなわけで、お仕事募集中です!

そういうわけで「専業のイラストレーター/グラフィックレコーダー」になりました!今後妊娠出産の可能性はありますが、フルタイムの本業を手放したので、たくさんお仕事していきたいと思っています!得意な仕事ややりたい仕事についてはまた別の記事をつくろうと思っていますが、私の絵をもし気に入ってくださったら、頭の片隅に住まわせていただけるとうれしいです。イラストやグラレコのご相談、全力受付中です!

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