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私をときめかせるコスメたち

私はどちらかと言うとお金遣いが荒いほうではないと思う。高級ブランドのバックには興味ないし、服なんて1年に2〜3着買えばいいほう。しかもいっつもユニクロとかGUとか安いところでしか買わない。デパートで洋服を見て気になる一着があっても、値札に7,000円って書いてあったら、「わぁ!けっこうする!」って言って一旦棚に戻すタイプ。まぁ、おしゃれに無頓着って言ったらそれまでなんだけど、服やバックを買う時はすっごく吟味しないと購入まで進めないのだ。

でもなぜかコスメは違う。7,000円する服を買うのは躊躇するくせに、同じ値段のコスメだったら迷わず買ってしまう自信がある。コスメと言ってもスキンケア製品には特に興味がないんだけど、メイクアップコスメにはとにかく目がない。アイシャドウにチーク、マスカラにリップにパウダー。欲しいと思ったら、どんなに高くても躊躇せずに買ってしまう。


とはいえ、なんでかんでも買い漁るわけではない。私が大事にしてるのは“ときめき”だ。使った時に私の心をときめかせてくれるかという直感を大事にしている。ときめくポイントはカラーでも質感でもパッケージデザインでも、誰かのレビューから得た情報でもいい。自分を幸福で満たしてくれるコスメなのか、テンションを上げてくれるコスメなのかを、雑誌やSNSで見た時の印象で決めるのだ。そしてこの直感は今までに外れたことがない。


さぁ、今日もその“ときめき”を確かめるために、私はデパートのコスメ売り場へ向かっている。お目当ては年明けに出たLUNASOL(ルナソル)の春コスメ、アイカラーレーションの新色だ。この4色パレットのアイシャドウはとにかく大人気で、「アイシャドウと言えばルナソル」と言われる所以でもあると思う。美しい発色に、肌なじみの良さ、カラーの多彩さなどどれをとっても優秀だ。


今回買いたいのは「13プレリュードルフレ」。SNSで見た瞬間、手が震えるほど興奮したパレットだ。ミカンみたいな明るいカラーのオレンジに、青みがかったピンク。自分に「似合うかな?」「使いこなせるかな?」という不安が一瞬よぎったが、このアイシャドウをつけた時に自分の気持ちが昂るサマが容易に想像できた。うん、買うしかない。

迷うことなくLUNASOLの売り場に向かうと、新製品がガラスのショーケースに入って目立つところに配置されていた。実際に見ると思った以上に鮮やかな色味がかわいくて胸の高まりがおさまらない。スタッフのお姉さんにお願いして、色味を試させてもらう。コロナが流行ってから、直接メイクを施してもらうタッチアップサービスはほとんどなくなったけど、手の甲に試しただけでもこの4色の色・質感・輝きの完璧さはよーくわかった。迷うことなく「これにします」と返答していた。


お値段は6,820円。事前に調べて知ってはいたけど、ちょっとというかかなり高い。買うのに数日悩んだ今着ているニットのセットアップにも負けないくらいの価格だ。

だが、躊躇う気持ちは一切ない。自分が一目惚れした時のあの感覚に"間違いはない"という自信があるからだ。絶対にこのコスメは自分をときめかせてくれるという確信があった。

お会計後に渡された紙袋を見て、今すぐ開けて目元に試してみたいという衝動を抑えながら、自宅への帰り道を急ぐ。早く、早くこの感覚に間違いがないことを確かめたい。


家に帰ったらコートも脱がないまま、目元の化粧をアイリムーバーで軽く落とす。さっそく中身を開けると、ゴールドっぽい華やかなケースが見えた。パッケージのかわいさにもテンションがあがる。パカッとケースを開けて、改めて4色を確認。あぁかわいすぎ…。ワクワクする気持ちを抑えながらさっそく目元へ。薄いピンクをアイホール全体と下まぶたにのばしたら、目頭に濃いピンクを。目尻には“くの字”にオレンジを入れてぼかす。発色の良さと、ピンクとオレンジが混ざった時の絶妙なニュアンスに感動しながら、仕上げにキラキラのラメを黒目の上と下にオン。このぎらつきすぎない繊細なラメ、上品な仕上がりはやっぱりルナソルだ。瞬時に目元を華やかに彩りつつ、ほかにはない色の組み合わせで新しい自分に出会えた気がした。


あぁやっぱり、私の直感に狂いはなかった。これは間違いなく、私に“ときめき”を与えてくれるコスメだ。


ただ、目元の仕上がりにはこの上ない満足感を得たけど、このアイシャドウには青みがかったピンクのリップのほうが似合いそうだ。チークも重ためのカラーより、上品なラメが入った薄付きのものを合わせてみたい。

そうと決まったら、さっそくSNSでコスメのチェックだ。私の“ときめき”はまだまだ終わりそうにない

執筆:otaki

編集:アカ ヨシロウ

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