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初見の衝動には敵わない・ガイ・リッチー「ジェントルメン」

コロナ禍となって早一年以上。
その間すっかり映画館からも足が遠のき、気が付けば某シネマの会員カード、更新料払って一度も使用せずまた更新料を払うくらいの時間が経っていたのだった。
なんか納得いかねえ…
せめて今年は更新料払った分くらい取り戻してえ…(貧乏性)

と、いうワケで、超久々に映画館に足を運ぶことに。
最初はオスカー受賞作でもあり、そろそろ上映終了しそうでもありで「ノマドランド」を見ようかと思ってたのだが、
このところ日頃にも増してメンタル・メーターが低値安定なので、
もうちょっと何も考えんでよさそうなエンタメ性の高い作品の方が好ましい。
そこで「Lock, Stock and Two Smoking Barrels」のガイ・リッチー監督作品「ジェントルメン」をチョイス。

さて本編の前に色々予告編やってる時点で昼食後の睡魔に襲われる。
大丈夫かこれ始まる頃には寝落ちしてんじゃねーかと不安が過ったところでガツンと目覚めさせてくれたのがこれ。

とにかく「アオラレ」という邦題がすごい。
あおり運転が題材なのかな?と聞いただけで想像できるので合理的とも言えるが、けどそれでいいのか。

とりあえず原題は何なんだと気になってYahoo!で検索しようと「アオラレ」と入力したら、
予想ワードの上から二番目に「アオラレ 映画 原題」が出てきた。
みんな気になる事は同じなのね。

そんな「ふざけとるんかい!」と突っ込まずにはいられない邦題をつけられるくらいなんでどんなB級映画なのかと思いきや、主演がアカデミー俳優のラッセル・クロウである。
タイトルと主演:ラッセル・クロウの落差がすごすぎる。

…ってここまでで既に850文字使ってるよ!
さっさと本題にいかないと!

正直「アオラレ」のトレイラーの衝撃と、
ここでは書きたくない今のご時世ならではの周囲の方々の行動が気になって、しばらく映画本編に入っても目の前で流れている映像に集中できなかったというのはある。
その前提で結論
「ジェントルメン」面白かったです。
以上です。
じゃなくて。

ガイ・リッチー原点回帰との評判通り、
スピーディーに変わる時間軸、登場人物たちによる視点、仮想と現実。
視聴しながら脳内で複雑なパズルを「これかー!」と組み立てていく「Lock, Stock and Two Smoking Barrels」スタイル。
これがハマる人は面白いと感じるだろうし、理解出来ない人には全く刺さらない作品だろうなと思う。
英国のワーキングクラスを描いた作品には付き物の、よくまあそんな言い草思いつくなってレベルの下品な表現も頻出するし、苦手な人にとってはそれも受け入れられんかもしれんね。

あとここ数年「以前は許されていたけど今では許されない」ことが非常に増えたと思うのだが(敢えて具体的には書かんが)
その辺に関してのメッセージ的なものも表現されていたように感じる。
そこも気になる人にとっては受け入れられないかもしれんなと。
とか言ってはみたものの、私は気になったシーンを確認するためにももう一回見たいと思うくらい楽しみましたよ、ええ。
ヤベえ取引の話をサッカースタジアムでしてたけど、あれ何戦やったっけ?アーセナル?
とか。ちゃんと確認したいし。

最初に言った通り、結論としては面白かったんだけど、やっぱガイ・リッチーならではの「型」で言えば、ロック・ストックの面白さを超えることはないなあと。
それは「スナッチ」を見た時もそうだったし(むしろ「スナッチ」はロック・ストック~から時間もまだそんなに経ってなくて期待が大きかった分、期待外れ感の方も大きかった)
結局同じ「型」を踏襲すると、それが素晴らしい「型」ではあっても「初見の衝撃」を超えることはそうそうないということなんだろう。

最後に。
始まってから30分以上経過するまでフレッチャーを演じてるのがヒュー・グラントと気づきませんでした。
コリン・ファレルに至っては、どの役で出てたか最後まで気付きませんでした。
人間失格 太宰治と3人の女たち」ではほぼ最後まで美智子が宮沢りえだと気づかんかったし、大丈夫か私。

結局前振りの方が長くて、「ジェントルメン」の感想なのか「アオラレ」のCMの感想なのかよく分からなくなりました。
そうやって散々「アオラレ」のことをdisっておきながら私は「アオラレ」を見に行ってしまうに10MR。





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